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【となりのエリマネさん #8】まちや建物の面白さをもっと知ってもらいたい、伝えていきたい。(14期・ 橋本博子さん)

「となりのエリマネさん」では、京都景観エリアマネージャー(通称エリマネさん)の魅力をインタビュー形式で紹介しています。第8弾は、まちや建物を見て歩くのが好きで、いろんな地域の建築祭や建築公開イベントにボランティアとして携わってきた第14期生の橋本博子さんです。

── 橋本さんが景観に興味をいだいたきっかけを教えてください。

これまでの仕事とかは景観とはあまり繋がってないんですけど、建物とか景観に最初に興味を持ったのは、オーストラリアのメルボルンに住んでいた頃です。「オープン・ハウス・メルボルン」という普段は非公開の歴史的な建物とかモダンな建築とかを公開するイベントがあって、それを見に行ってたのがきっかけかもしれません。

オープン・ハウス・メルボルンで公開された建物

── 貴重な原体験ですね。オーストラリアと京都の街並みの雰囲気を比べていかがですか?

実は、メルボルンも古い街が残っていて、石造りとかレンガ造りのヨーロッパみたいな歴史的な建物が建ち並んでいる地域もあって、三条通みたいな雰囲気の通りもあります。
メルボルンから京都に帰ってきて、いくつかのボランティア活動をしていたのですが、その中に「京都国際写真祭(KYOTO GRAPHIE)」だったり、「京都モダン建築祭」だったりがありました。そのうち、建物を見るのが面白いってなって、だんだん広がって、最近は「イケフェス大阪(Open House Osaka)」とか「神戸モダン建築祭」も少しお手伝いしました。

── やっぱり建物が好きなんですね、原体験が続いているのかもしれないですね。

好きになったのかな?そうかもしれないです(笑)。

14期・ 橋本博子さん

── 京都景観エリアマネジメント講座を受講したきっかけもそういった経験にあるのでしょうか?

40年程前に西陣に下宿していたことがあったんですけど、通学路からは機織りの音が聞こえ、今とは違っていました。最近、自転車でまちを走ると、以前あった建物が解体されて駐車場になってるとか、マンションやホテルが建設されていたりとか。高さ規制とか景観に厳しい京都の中でマンションに住んでいる私は、これをどう考えたらいいのだろうとか、そういう景観が変化していくということに対して、もっと勉強したいなと思って受講しました。

── 受講してみていかがでしたか?

講義内容は全てが勉強になったんですけど、やっぱりいろんな人が受講されているのが面白かったですね。建築関係だけでなくていろんなお仕事の方がいて、住んでいる地域もいろいろだし、年齢もいろいろで若い方もたくさんいて、個性豊かな方がたくさんいました。

── 個性豊かな方との出会いが一番印象に残っているというのは実に橋本さんらしいなと思います笑。実践講座の個人レポートもその橋本さんの個性が出ていて特徴的でした。

自分は、景観にもまちづくりにも素人で、専門的な知識も経験もない。ただ、まちや建物を見て歩くのが好きだということで、これは足で稼ぐしかないなと思ったんです(笑)。

── お知り合いとか出会った人と実際にお話しして鴨川運河を知っているか調査されました。

特に印象に残っているのは龍谷大前深草駅でのことです。駅員さんに「鴨川運河っていうのはどこですか?」と尋ねても全然知らなくて、調べようとしてくれて。さらに、私と駅員さんのやり取りを聞いて助けてくれた女性の方に「疏水やから「うんが」とは言わんよ。こことちゃうわ。住所分かる?」って聞かれて「この辺にお住まいの方ですか?」って尋ねたら「うん、すぐそこ。」って。すぐそこの人も鴨川運河とは思ってらっしゃらないんだなと。

── とても楽しいレポートでした。 お住まいは鴨川運河ではなくて鴨川の近くなんですよね。

丸太町橋の近くなので、鴨川をよく歩きます。京都で一番どこが好きかって言われたら、やっぱり鴨川で、特に北を見た時に北山とか比叡山が見えるっていう景観が大好きです。

丸太町橋から北山を望む

── 今後はどんなことに取り組んでみたいですか?

講座がきっかけという点では、近々、とある会の主催する研修会で鴨川運河の案内をすることとなりました。桜の時期の鴨川運河はとてもステキなので、それを見てもらいたいなと思います。
あとは、まだあまり展望が見えているわけではないんですけど、やっぱり自分自身はまちにはずっと関心を持っていたいし、そして建物を人に見てもらって、その面白さを伝えていくということはしていきたいなって思っています。

研修会で鴨川運河を案内

── 橋本さんを見ていると、知ってもらいたい、伝えていきたい、共感したいというのが根っこにあるような気がします。

人に話さないと覚えないっていうのもあるかもしれません(笑)。
自分の中だけで溜めておこうと思っても全然すぐに忘れてしまうし、でも、人に話すとなったら、過去の資料を一通り改めて見直したりして思い出さないといけません。そうすることで頭に入るのかなと思ったりします。

── そうやって活動が広がっていくというのは楽しいですね。

そうして人に話すことで覚えると、どこに遊びに行っても面白いんです。私は旅行が好きなので、どこか知らないまちに行っても これまでと少し違う見方ができるようになった気がします。あと、京都市内を歩くときも、同じ道をあまり行かずにいつも違うところで曲がって、できるだけ違う道を歩いてみると新たな発見があったりして、学んだことがまちの見方に少し影響しているなと感じると楽しくなります。

── これから景観まちづくりに携わってみたいという方に一言。

私と一緒に携わってみましょう!
やっぱり私みたいにこれといったフィールドを持っていない人の中には、京都景観エリアマネージャーになったけど何をしたらいいか分からないって方もいらっしゃると思います。けど、そんな私でも京都景観エリアマネジメント基礎講座のスタッフとして活動しています。講座スタッフという機会は、私みたいな人でも関わりやすい良い機会になっていると思います。

── いろんな人のいろんな活動や経験を生かせるいろんな場で、これからも一緒に活動していきましょう。

インタビューの様子(写真右が橋本さん、左は筆者)

(文・聞き手 第9期・村上真史)


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