モアイだけじゃない!イースター島で見つけた“本当の宝物”
2001年11月28日
【チリ イースター島】
とうとう憧れのイースター島に上陸する日がきた。
誰もが一度は行ってみたいと思うこの島で、私はモアイだけじゃなく、自然と人のあたたかさに触れることになる。
朝は波の影響で下船が遅れ、自由行動の私は11時頃やっと島に降り立つことになった。それまでの時間、船から見えるオロンゴ岬やイースター島の姿を絵に描いて過ごした。
空の青さも、海の輝きも、ただ眺めているだけで心が洗われる。
いざテンダーボートに乗り込むと、見た目以上に波が荒くて少しヒヤッとした。でもロシア人クルーがうまく助けてくれて、無事にイースター島へ。
ハンガロア村は思っていたより小さくて、郵便局もすぐに見つかり手紙も出せた。のんびりした雰囲気の中を歩きながら、海や風の音だけが聴こえる景色に包まれる。まるで時間がゆっくり流れているみたいで、ここにいるだけで心がリセットされるようだった。
途中、道を尋ねたら赤いトラックの人がアフ・タハイまで乗せてくれた。
見知らぬ私に当たり前みたいに親切にしてくれるそのやさしさが嬉しかった。アフ・タハイでは海を背に立つモアイに出会い、ずっと夢見ていた景色にようやく会えた。だけどそれ以上に、そこに流れる静けさと、自然とモアイが一緒に存在するその空間の心地よさに胸を打たれた。
さらに北へ歩こうとしたら、道はどんどん悪くなり、不安になって引き返すことに。そんな時、現地の男性キリシチャンと出会った。顔にペインティングをしていて、犬を2匹連れていた彼は、モアイの場所を案内してくれるという。岩だらけの道を歩きながら、私は足がパンパンでへとへと。でも、彼は何も言わずスイスイ進んでいく。やっとの思いで辿り着いたのは、草の中に隠れた小さな洞窟。真っ暗な入口にためらったけれど、一歩中へ入ると、目の前には海を望む出口が。暗闇の先に広がる青く光る海。その美しさに息を呑んだ。
帰り道は偶然出会った旅人に車で村まで送ってもらい、世界一周している話をしたら「Fantastic!!!」と大興奮してくれた。その反応がなんだか誇らしくて、自分の旅が特別なものなんだと改めて実感した。
イースター島は「モアイに会うための場所」と思っていたけれど、実際に来てみたらそれ以上だった。
青く果てしない海、花の香り、馬や牛と人が自然に共生する風景。
そして、道を教えてくれる人、トラックで乗せてくれる人、一緒に冒険してくれる人。観光ガイドには載らないやさしさに何度も触れた。
モアイは確かに圧倒的な存在感だった。
でも私にとって一番心に残ったのは、この島全体が持つ“人と自然のやさしさ”。それがモアイの不思議なパワーと同じくらい、私の心を震わせた。
「イースター島=モアイ」というイメージを超えて、私は“生きている島”に出会ったんだ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
この文章は、2001年9月9日〜12月23日、当時23歳だった私がピースボートで地球一周をした際の記録をもとに書き起こしたものです。
船の上で毎日綴っていたノートを読み返しながら、あの時見た景色や出会った人たちの笑顔を思い出しつつ、記憶をたどってまとめました。
あの旅で感じた“小さな感動”や“優しさ”が、
今このnoteを読んでくれた誰かの心にも、ふわっと届いたら嬉しいです。
