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あの日から。

あの日から、変わった。

若年CPAの現場は、静かだ。

騒がしくはない。

むしろ逆だ。

言葉が減る。

音だけになる。

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あの日もそうだった。

誰も慌てていなかった。

誰も叫ばなかった。

全員が、速かった。

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でも、

終わったあとだけ違った。

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帰り道。

信号待ち。

赤信号を見ていた。

ただそれだけなのに、

胸の奥が少しだけ重くなった。

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若い人を見ると、

考えるようになった。

この人は、

明日も生きてるだろうか。

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以前は思わなかった。

現場に来るまでは。

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助からない命があることは知っていた。

教科書にも書いてある。

講義でも聞いた。

試験にも出た。

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でも。

理解と実感は、

まったく別のものだった。

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分かる、は軽い。

知る、は重い。

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あの日から、

救急の見え方が変わった。

命の見え方が変わった。

自分の見え方も、少し変わった。

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背中の傷は、小さかった。

でも、

残ったものは大きかった。

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私はたぶん、

これからも現場に立つ。

また同じ音を聞く。

また同じ場面を見る。

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それでもいいと思っている。

ここでしか守れない時間がある。

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あの日のことは、

忘れないんじゃない。

忘れちゃいけないんだと思う。

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