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[長寿の民主化]富裕層の延命テクノロジーを全人類へ。ウォール街が見つめるヘルシー・エイジング

 2026年5月26日に公開された米国の投資銀行、Oppenheimer(オッペンハイマー)のポッドキャスト・コンテンツを紹介します。
 テーマは、ヘルシー・エイジング(健康寿命の延伸)。単なる延命ではなく、晩年の闘病期間という社会的損失に焦点を当て、メガヒット中の肥満治療薬が長寿薬へと変貌を遂げる医療革命の過程を解説。筋肉の減少やリバウンドという現行薬の致命的な課題を示しながら、将来、1000億ドルを超えると予想されるヘルシー・エイジングの医薬品市場における次世代テクノロジーが挑むチャレンジについて語られています。以下は幾つかのサブテーマです。

 ◇ ヘルシー・エイジング(健康寿命の延伸)へのパラダイムシフト
 ◇ 加齢に早期介入する予防医学モデルの重要性
 ◇ 肥満治療薬(GLP-1)の進化と次世代モダリティ
 ◇ 代謝疾患のパーソナライゼーション






1. インタビュー&ディスカッション


[ジェーン・ロス](Oppenheimer)
 
本日はバイオテクノロジーを担当するマネージング・ディレクター兼シニア・アナリストのジェイ・オルセン氏を迎え、長寿について話します。ジェイはかなり前からバイオテクノロジーの観点からこの分野を探求しています。昨年、長寿へのアプローチは現実的で投資可能なのか、そして健康寿命を延ばす可能性のあるイノベーションとは何かについて焦点を当てたエピソードを収録しました。そのエピソードは大きな関心を集めましたが、それ以降、多くの出来事がありました。
 プライベートエクイティ、製薬会社、億万長者が長寿への投資を続けています。また、肥満治療薬の使用が増加し続けているため、より多くのデータと情報を得ています。
 ジェイ、あなたとこれらすべてについて話すのを楽しみにしています。


[ジェイ・オルセン](Oppenheimer)
 こんにちは。再び招待してくれてありがとうございます。このエキサイティングなテーマについて一緒に話せることを本当にうれしく思います。
 前回話してからしばらく経ちますが、主要な概念の表現方法をはじめ、多くのことが進化しました。長寿を、長生きしたい億万長者が追求する特殊な目標だと考える人もいます。しかし、あなたが指摘したように、私たちの焦点は健康寿命、つまり、より健康で、より機能的で、より質の高い生活を送り、健康寿命と寿命のギャップを縮めることに関連しています。そのため、私たちは自分たちの考え方を「ヘルシー・エイジング」と表現することを好みます。この言葉は、医療制度や投資家を含むすべての関係者にとってより共感を得やすいようです。


[ジェーン・ロス]
 健康寿命を延ばすということは、とてもシンプルに聞こえます。あなたが扱っている科学的なより深い内容に入る前に、リスナーが今すぐ活用できる、あるいは活用すべきローテクな取り組みにはどのようなものがあるか教えてもらえますか。


[ジェイ・オルセン]
 素晴らしいポイントですね。私たちが今できる有益なことはたくさんあります。それは、運動、食事、十分な睡眠など、私たちがすでに知っている健康的なライフスタイルの選択にとどまりません。
 たとえば、社会的なつながりが、身体的および精神的な健康を維持する上で重要な部分として浮上しています。私はアルツハイマー病の専門家にインタビューしましたが、社会的孤立は神経変性と心疾患の両方にとって最大の危険因子の1つであると聞きました。したがって、家族、友人、さらにはペットとつながりを保つことは、脳と心臓の健康を維持するための楽しくて簡単な方法です。
 それに関連して、私たちは皆、年をとるにつれて聴覚の感度を失います。難聴は社会的交流の減少につながる可能性があるため、このリスクを監視するために聴覚の検査を受けてください。難聴は補聴器のようなシンプルな解決策で対処できることがよくあります。そして、補聴器はAIやあらゆる種類の素晴らしいイノベーションがあり、以前よりはるかに良くなっています。


[ジェーン・ロス]
 わかりました。それらがいくつかのローテクな取り組みですね。では、現在追求されている、長寿へのより科学的なアプローチについて教えてください。


[ジェイ・オルセン]
 ええ、もちろんです。私たちはより有望な科学的進歩のいくつかを探求してきました。ニューヨーク・タイムズの最近の記事の主題であった細胞の若返りなど、いくつかの進歩があります。低下する代謝に対応する代謝の回復、ゾーン2のエクササイズの効果を再現する取り組み、そして私たちの体から有害な細胞を排除するセノセラピーなど、ほかにもアプローチがあります。しかし、これらの実験的なアプローチで留意すべき重要な点は、単に長生きすることだけに焦点を当てているわけではないということです。それらは寿命ではなく健康寿命に焦点を当てています。


[ジェーン・ロス]
 なるほど。それでは改めて、寿命と健康寿命の違いについてもう一度教えてもらえますか。


[ジェイ・オルセン]
 もちろんです。現在、健康寿命と寿命のギャップは実際に非常に大きく、世界的に拡大しています。過去20年間で約13%広がり、およそ9.6年になっています。これがわかりやすい言葉で何を意味するかというと、人々は長生きするようになっていますが、その延びた寿命のかなりの部分が、本当に元気に過ごす時間ではなく、病気や障害の管理に費やされているということです。米国は調査対象国の中でこのギャップが最も大きく、約12.4年であり、世界平均の約9.2年よりも大きくなっています。このことは非常に現実的で、そして非常に明確に測定可能な問題であって、私たちがヘルシー・エイジングが非常に魅力的な投資機会であると考える大きな理由でもあります。


[ジェーン・ロス]
 なるほど、人々が病気や認知機能の低下などに直面している期間が12.4年もあるということですね。わかりました、それでは少し脳の健康に焦点を当てて、そこで起きているとみられるいくつかのイノベーションについて話しましょう。アルツハイマー病を対象としたいくつかの薬の試験が行われていると知っていますが、そこでは何が起きているのでしょうか。


[ジェイ・オルセン]
 GLP-1受容体作動薬には体重減少にとどまらない効果があり、それには脳の健康も含まれるという証拠があります。これらの知見に基づいて、ノボ・ノルディスク社は自社のGLP-1受容体作動薬であるセマグルチドを用いてアルツハイマー病の研究に投資しました。残念ながら、その研究では効果が示されませんでしたが、それはすでに進行しすぎた患者を対象に研究してしまった可能性があり、もし病気の経過のより早い段階で予防研究として行われていれば、効果が示された可能性があります。
 ですから、GLP-1受容体作動薬がアルツハイマー病やパーキンソン病、運動障害など、すべて加齢の生物学と深い結びつきを持つほかの退行性疾患のリスクを減らすのに役立つかもしれないという考えを、完全に排除するものではありません。これらの疾患はいずれも加齢に伴う生物学的変化と深く関わっているほか、精神的な健康状態も、寿命と生活の質の両方にとって過小評価されがちな要因であると考えています。
 ここでの共通のテーマは「早期介入」であり、その重要性は単に医薬品の開発にとどまらず、症状が現れる前に疾患を早期に発見できる新たな診断法の開発にも及んでいます。これらの手段が相まって、予防医学モデル全体が機能するのです。リスクを早期に特定できればするほど、効果的な介入を行うための時間が確保できます。それこそが、最終的にヘルシー・エイジングを実現するための究極の鍵なのです。


[ジェーン・ロス]
 わかりました。再びヘルシー・エイジングが出てきましたね。
 ヘルシー・エイジングを達成するための投資可能な方法として、あなたが肥満治療薬に多くの時間を割いて注目してきたことを知っています。そして、前回の会話以降も、これらの薬は成長し続けていますよね。


[ジェイ・オルセン]
 その通りです。長寿の基盤として肥満に言及してくれてうれしく思います。興味深いことに、糖尿病は肥満治療の基盤でした。あなたが指摘したように現在も成長を続けている、最も成功している2つの肥満治療薬であるノボ・ノルディスク社のウゴービとイーライ・リリー社のゼップバウンドは、どちらも糖尿病の治療薬として始まりました。ですから、1つの病気の治療が、ほかの関連する病気のエリアへの進歩を促進するという明確な先例があります。
 そして、私たちが長寿の議論で肥満に焦点を当てているのは、肥満が心臓病、腎臓病、変形性関節症、睡眠障害、そしてアルツハイマー病のような特定の形態の神経変性など、加齢に伴う多くの病気の非常に重要なリスク因子であるからです。したがって、体重を減らし、健康的な体重を維持することによって肥満を治療することは、これらの加齢に伴う病気を予防するのに役立ちます。なぜなら、結局のところ、肥満は加速された加齢の形態だからです。つまり、肥満を治療することは、ヘルシー・エイジングを支える基盤を形成します。また、これは予防医学に基づいたものでもあり、私たちは医療の実践がまさにその方向へと進化すべきだと考えています。


[ジェーン・ロス]
 なるほど、わかりました。それでは、人々がこれらの薬を使い続ける中で、新しく分かってきたことにはどのようなものがありますか。


[ジェイ・オルセン]
 新しく分かってきた重要なことの1つは、肥満とはそもそも何を意味するのかについて、より微妙で詳細な見方ができるようになり始めているということです。BMIのような従来の測定基準は、それ単独では不十分であるとますます認識されるようになっています。
 例えば、新しいガイドラインでは、過剰な脂肪がすでに臓器機能を損なっている臨床的肥満と呼ばれる状態と、過剰な脂肪はあるものの臓器は依然として正常に機能しており、そのため代謝的には健康に見える可能性がある前臨床的肥満と呼ばれる状態とを区別しています。臨床的肥満と前臨床的肥満の間のこの区別は、予防にとって非常に重要です。なぜなら、深刻な病気が定着する前の、より早い段階で介入するための根拠が生まれるからです。これこそが、私たちが主張してきた予防医療の枠組みそのものです。
 また、BMIは正常値であるにもかかわらず内臓脂肪が多く、一般に「スキニーファット」と呼ばれるタイプの肥満も存在します。こうした患者は、2型糖尿病や脂肪肝といった加齢に伴う疾患のリスクが高く、治療が困難です。なぜなら、彼らは単に体重を減らす必要はなく、脂肪を減らしながら除脂肪筋肉量を増やすことによって、体重を変化させずに体組成を改善する必要があるからです。


[ジェーン・ロス]
 なるほど、わかりました。それでは、そうしたことを踏まえて、この考え方から得られる具体的な教訓にはどのようなものがありますか。私たちが肥満を標的にするのは、それがほかの非常に多くのことにつながるからであり、それがあなたの目指す方向ですよね。


[ジェイ・オルセン]
 その通りです。大手の製薬会社の中には、公の場でヘルシー・エイジングについて語るところも出てきていますが、実際にそれらの言葉を使うようになるまでにはしばらく時間がかかりました。実際、昨年の主要な加齢研究会議において、イーライ・リリー社の科学者は、GLP-1受容体作動薬を潜在的に世界初の長寿薬であると表現し、ノボ・ノルディスク社の最高科学責任者は、実証された長寿医薬品としてのセマグルチドというタイトルのプレゼンテーションを行いました。これは真に画期的な瞬間であったと私たちは考えています。
 大手の製薬会社は歴史的に、投機的に聞こえるという理由から、自社を長寿と結びつけることを避けてきました。そのため、肥満分野で最大の知名度を誇る企業からこのような言葉を聞くことは、業界の視点が変化しており、より長寿を重視するようになっているという、私たちへの重要なシグナルとなりました。とはいえ、行動は言葉よりも雄弁であり、加齢に伴う病気の予防に焦点を当てた研究は、我々の観察の根拠となる重要な指標なのです。


[ジェーン・ロス]
 進行しているほかの具体的な事柄について、私たちは何を学んだのでしょうか。治療の中断率が非常に高いという記事をよく読みますが、それについては何が分かってきているのでしょうか。


[ジェイ・オルセン]
 そのことは事実です。これらの減量治療を開始する患者の約半分が、最終的に治療を中止してしまいます。その理由の一部は、現在の薬が必ずしもすべての人に効果的であるとは限らないためであり、また一部は、副作用や毎週の痛みを伴う注射によるものです。
 しかし、より重要な問題は、患者がウゴービやゼップバウンドのような現在の減量薬を中止すると、治療を中断したほとんどの患者が体重のかなりの部分を再び元に戻してしまい、それは通常、筋肉ではなく脂肪として戻ってしまうということです。
 したがって、体重維持の重要性は極めて高いのです。単に初期の体重減少を促すだけでなく、長期にわたって健康的な体重を維持するのを助ける治療法が切実に求められています。なぜなら、患者が減量薬の使用と中止を繰り返すと、体組成は脂肪がより優勢になり、それが全体的な健康に対してさらなる悪影響を及ぼすからです。


[ジェーン・ロス]
 これらの薬の使用と中止を繰り返すと、彼らは脂肪がより優勢な体質量になる可能性があり、それは良くないことのように聞こえますね。では、それに対する解決策は何ですか。


[ジェイ・オルセン]
 ここでの1つの潜在的なイノベーションは投与の頻度であり、これは長期の維持管理において重要になる可能性があります。毎週の注射による針への疲労感に基づいて、より頻度の低い投与に取り組んでいる企業の例がいくつかあります。


[ジェーン・ロス]
 単に体組成のことだけではなく、これらの薬を使用すると筋肉が減少するという話をよく読みますが、これも大きな問題ですよね。


[ジェイ・オルセン]
 その通りです。GLP-1受容体作動薬をベースにした薬において、筋肉の減少は非常に大きな問題であり、その原因の一部はカロリー制限にあります。実際、イーライ・リリー社のSurmount1試験のデータによると、チルゼパチドによる総減水量の約4分の1が除脂肪体重、つまり脂肪ではなく筋肉であることが示されました。中高年における除脂肪体重の減少は、全生存期間の死亡リスクが約30%増加することに関連しているため、これは非常に重要な問題です。つまり、肥満という1つの問題を解決する一方で、年齢を重ねるにつれてすでに問題となっている筋肉の減少という別の問題を悪化させている可能性があるということです。
 私たちは、次世代の薬がエネルギー消費と筋肉の維持に焦点を当てると予想しています。インヒビン遺伝子によって符号化される、アクチビンEと呼ばれるタンパク質が関与する特定の生物学的経路があり、これは脂肪を選択的に減らしつつ筋肉を維持する減量の標的として非常に有望視されています。Wave Life Sciences社(NASDAQ:WVE)とiBio社(NASDAQ:IBIO)の2社がこの分野で積極的に活動しているため、この分野の初期の臨床データを非常に注意深く観察しています。


[ジェーン・ロス]
 わかりました。長寿の分野において、ほかにどのようなところにに注目していますか。


[ジェイ・オルセン]
 そうですね、これらの次世代のアプローチは炎症にも対処する可能性があり、これがヘルシー・エイジングに関連するイノベーションのもう1つの機会をもたらします。炎症を語らずにヘルシー・エイジングを語ることはできません。私たちは、炎症がヘルシー・エイジングのストーリーにおいて重要でありながら過小評価されている要素であると考えています。
 GLP-1受容体作動薬は、体全体の全身性炎症を引き起こすシグナル伝達分子を減少させることが示されています。慢性炎症は、心臓病、神経変性、代謝障害など、加齢に伴う多くの病気の根本原因であるとますます理解されるようになっています。したがって、減量薬の抗炎症特性は、減量そのものと並行して追加の働きをしている可能性があります。広範な炎症をより直接的に標的とするNLRP3阻害剤のような次世代の薬は、ヘルシー・エイジングのツールキットにおける重要なツールになる可能性があります。


[ジェーン・ロス]
 この会話の冒頭でいくつかの科学的な手段について話されていましたね。エピジェネティクスについては、細胞の働き方を変えて加齢によるいくつかの作用を防ぐことを目的としているのですね?では、これらの分野では、ほかにどのような企業が取り組んでいますか。


[ジェイ・オルセン]
 イーライ・リリー社とノボ・ノルディスク社はどちらも、全身性の慢性炎症の主な要因であるNLRP3やIL6といった炎症を標的とする経路を含め、これらすべてに取り組んでいます。健康的な体重を長期にわたって維持するための取り組みでは、アムジェン社とバイキング・セラピューティクス社がともに大きな進歩を遂げています。
 アムジェン社は、2ヶ月または3ヶ月に1回の注射投与をサポートする可能性のある減量維持データを発表する予定であり、これは既存の週1回の注射に比べて大幅な改善となり、ヘルシー・エイジングに非常に適しています。バイキング社も維持において興味深い存在です。なぜなら、彼らの主要な薬であるVK2735は、注射剤と経口剤の両方の剤形が開発中であり、これが患者に投与と維持における本当の柔軟性を与えると私たちは考えているからです。バイキング社は現在進行中の臨床試験でこれを探求しています。臨床データでは、VK2735が炎症マーカーを有意に減少させ、血圧を下げ、かなりの割合の患者で前糖尿病を改善することも示されています。私たちにとって、これらの効果の組み合わせは、単なる減量だけでなく、より広範なヘルシー・エイジングのテーマにも適していると考えられます。


[ジェーン・ロス]
 なるほど。改めてヘルシー・エイジングについて考えるとき、筋肉量を維持するための取り組みが挙げられますが、もう1つ課題となりそうな分野がエネルギーレベルです。年齢を重ねても十分なエネルギー量を維持しようとすることは大変ですよね。


[ジェイ・オルセン]
 その通りです。エネルギー消費と筋肉量は密接に関連しています。先ほどお話ししたように、現在の薬による減量の約4分の1から3分の1は脂肪ではなく筋肉です。70代や80代になっても機能的で健康な状態を維持しようとしている50歳の人にとって、これは深刻な問題です。なぜなら筋肉の減少は身体的な衰えを加速させ、死亡リスクを高め、私たちが話してきた健康寿命の目標に直接逆行するからです。そのため、この分野は私たちが特にエキサイティングだと感じている領域です。
 というのも、除脂肪筋肉量の維持とエネルギー消費の増加という、肥満分野における最も根本的な未解決問題の1つに取り組んでいるからです。先ほどお話ししたように、WaveやiBioといった企業は、インヒビン遺伝子がコードするアクチビンの経路を標的にしており、新たなデータによると、この経路を阻害することで筋肉量をより多く維持しながら、脂肪を選択的に減らすことができるようです。より長期の追跡調査を伴う大規模な臨床試験でこの傾向が維持されれば、これらの薬は現在市場にあるどの薬よりも大きな臨床的進歩をもたらすことになります。


[ジェーン・ロス]
 それに関連して、非常に選択的なプロセスについてのお話ですが、前回の会話で触れたことの1つに、これらすべてのアプローチにおけるパーソナライゼーションの重要性がありました。これについても話すことが重要ですよね。


[ジェイ・オルセン]
 はい、その通りです。これらのアプローチがよりパーソナライズされるにつれて、市場のセグメンテーションが進むことを期待しています。この分野ではパーソナライゼーションがますます重要になっていきます。私たちはがん治療における精密医療の比喩を用いますが、腫瘍学の分野では、適切な薬に対して適切な患者を特定することが治療結果を大きく変えることを先導して示してきました。そして、同じ論理が今、代謝疾患やヘルシー・エイジングの分野にも持ち込まれようとしていると考えています。
 疫学的な観察に基づいて、いくつかの自然な市場セグメンテーションを考えることができます。明確な市場セグメントはさらなるイノベーションを推進し、血液ベースの診断検査の利用は、特定の薬に対して最も効果が出やすい患者を特定するのに役立ち、その結果、ヘルシー・エイジングへのよりパーソナライズされたアプローチをサポートする可能性があります。


[ジェーン・ロス]
 なるほど。パーソナライゼーションについて話すときでも、やはり予防に焦点を当てる必要がありますね。あなたのすべての研究に共通するテーマは、早期発見と予防であると理解しています。


[ジェイ・オルセン]
 ええ、確かに、例えばスタチンやPCSK9といった心臓の健康のための薬の巨大な市場を見れば、予防のメリットがよく分かります。先ほどお話しした臨床的肥満と前臨床的肥満の区別は、明確なセグメンテーションの機会を生み出します。
 前臨床的肥満の患者、つまり過剰な脂肪はあるものの臓器は機能している患者は、特にスタチンやPCSK9のような心臓の健康のための薬において、医薬品の観点から今日すでにある程度存在している予防市場を表しています。彼らが臨床的な病気に進行する前に治療することは、これからの10年の業界を定義づけるような一次予防モデルそのものであると考えています。
 ウォール街のアナリストは、肥満およびヘルシー・エイジングの総医薬品市場が2030年代半ばまでに年間売上で1000億ドルを超えると予測していますが、予防医療の機会全体が適切に評価されれば、その予測は控えめなものであると証明される可能性があると考えています。
 観察結果に基づいたその他の自然なセグメンテーションも存在します。例えば、女性は男性よりもGLP-1製剤への反応が良いという点が挙げられます。また、閉経前と閉経後の女性を区別することも、そのセグメンテーションの機会をさらに精緻化する一助となる可能性があります。


[ジェーン・ロス]
 男女の違いについては、ここでは全く触れていませんでした。それはまた将来のエピソードで話しましょう。さて、今回は多くのことを取り上げました。イノベーション、肥満治療薬、社会的なつながり、補聴器、筋肉量、そして個別化についてです。最後に締めくくる前に、何か一言ありますか。


[ジェイ・オルセン]
 今回も素晴らしい議論をありがとうございます。肥満治療薬がヘルシー・エイジングへの入り口になるという私たちの仮説は、これまでのところ正しいことが証明されていると考えています。そして、特に長期的な体重の維持、筋肉の維持、エネルギー消費の増加、炎症の軽減、予防に焦点を当てた個別化医療の分野において、創薬研究のための新たなイノベーションの領域が生まれると予測しています。


[ジェーン・ロス]
 そういうことですね。本当にありがとうございました。


[ジェイ・オルセン]
 どういたしまして。ありがとうございました。




2. オリジナル・コンテンツ

 オリジナル・コンテンツは、以下リンクからご覧になれます。
尚、本投稿の内容は、参考訳です。また、意訳や省略、情報を補足したコンテンツを含んでいます。

Oppenheimerより
(Original Published date : 2026/05/26 EST)

[出演]
 Oppenheimer 
  ジェイ・オルセン(Jay Olsen)
    CFA, Managing Director and Senior Analyst covering Biotechnology
  ジェーン・ロス(Jane Ross)



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だうじょん


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