noteアルゴリズムを探る18歳の小説家ー18 歳からの 4 年間ー
あらすじ
私は 18 歳で、ただ物語を書き始めた。 小説家になろうとか、公募に選ばれようとか、そういうわけじゃない。 ただ、書きたかったから書いた。 でも、書いてもスキがつかない。 PV が伸びない。 読者に届いているのか、わからない。 その不安を抱えたまま、4 年間、書き続けた。 この作品は、 18 歳で物語を始めたときの日常 note のアルゴリズムを探る過程 スキ・PV がつかないときの不安と自問 読者がどこで反応し、どこで離れていくか調べること アルゴリズムと、自分の言葉のバランスを保つ試行錯誤 すべてを、一人の書き手の視点でまとめた、創作論・青春・人間ドラマの融合作品です。 主人公は、私自身。 「彼女」と呼ばれる相棒と、原稿を直し、アルゴリズムを探り、不安を乗り越える。 読者からの小さなメッセージが、4 年間の支えになった。 公募のために書いていたわけじゃない。 でも、4 年間で、自分の道が見え始めた。 note のアルゴリズムを探る。 それは、読者に届く方法を探すことでもあり、 自分の言葉を、失わないようにすることでもあった。 書いてもスキ・PV がつかない。 読者に届いているか不安。 でも、書き続ける。 この物語は、 「公募のために書くのじゃない、書くために公募がある」 という真実を、4 年間の体験を通して伝える。 書き続けること。 アルゴリズムと向き合うこと。 不安を抱えながら、それでも書き続けること。 それだけが、本当に大切だった。

第1話『共有されない世界』
十八歳の春から、私は小説を書き始めた。
三か月。
たった三か月で、何かが変わると思っていたわけじゃない。けれど、何も変わらないことに、こんなに心が削られるとも思っていなかった。
投稿した記事に、スキがつかない。
ビューも伸びない。
数字は、いつも静かだった。まるで私の書いたものなんて、最初からそこに存在しなかったみたいに。
私は毎晩、ベッドの上でスマホを握りしめる。誰かの作品が伸びていくのを見ながら、どうしてあれは読まれて、これは読まれないのかを考える。
タイトルが悪いのか。
冒頭が弱いのか。
タグがずれているのか。
更新時間が悪いのか。
それとも、私の文章そのものが、最初から誰にも必要とされていないのか。
わからない。
わからないまま、私はまた次の一本を書く。
「もっと素敵な自分になれたらいいのに」
書くたびに、そんな言葉が頭をよぎる。文章だけじゃない。人として、もっと読まれる何かになれたらいいのに、と。
でも、たぶん違う。
私は"素敵な自分"になりたいんじゃない。
見つけてもらえる自分になりたいだけだ。
朝になると、タイムラインは昨日と別の顔をしている。誰かの体験談、誰かの創作、誰かの悩み、誰かの成功。流れてくるものは無数にあるのに、そのどれもが、私の世界とは少しずつ違う海を泳いでいる。
同じ空の下にいるはずなのに、
同じ町に住んでいるはずなのに、
誰も同じものを見ていない。
昔は、みんなで同じ番組を見て、同じ場面で笑って、翌日にその話をした。そんなふうに、自然に共有できる何かがあったらしい。けれど今は、「それ見た?」と聞いても、返ってくるのは知らないか、見ていたとしても別の切り取り方をした返事だけだ。
共有されない世界。
私はその中で、小説を書いている。
読まれないことが怖いのか、
届かないことが怖いのか、
それとも、自分だけが何かを見誤っていることが怖いのか。
たぶん全部だ。
それでも私は、また投稿画面を開く。数字の向こうに、まだ誰かがいると信じたくて。たったひとりでも、私の文章を見つけてくれる人がいると信じたくて。
アルゴリズムのことを知りたいと思ったのは、有利になりたいからじゃない。
どうすれば届くのかを知りたかった。どうすれば、私はこの世界の端ではなく、少しだけ中央に近づけるのかを。
けれど調べれば調べるほど、見えてくるのは仕組みだけじゃなかった。人は、見たいものしか見ない。似たものを追い、似たものに集まり、違うものを静かに見失う。
それはnoteだけの話じゃない。
この町そのものが、もうそうなっている気がした。
私は画面の明かりの中で、ひとり、息をする。
まだ書ける。
まだ終わっていない。
そう思わなければ、たぶん私は、このまま自分の輪郭まで薄れてしまう。
だから今日も書く。
読まれるためでも、証明するためでもなく、
この世界のどこかに、私と同じように「見つけられない苦しさ」を抱えた誰かがいると信じるために。

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