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Ohkuraチーズケーキ店 〜幻のチーズケーキに職人の矜持を求めて〜

Ohkura(オークラ)チーズケーキ店

​松本に行ったら絶対に外せないことの一つが、ここだ。👍

​偉そうなことを言わせてもらうと、僕は学生時代から旅行会社勤務時代に至るまで、ラーメンとケーキに関しては全国を股にかけて食べ歩いてきた。サイクリングのトレーニング中も、気になる店があれば必ず立ち寄って味を確かめてきた自負がある。

​味覚に関しては自信がある。ツアープランナーをしていた頃、観光施設の食事に一切の妥協を許さなかったのも、自身の感覚に救われた部分が少なからずあるからだ。

子供の頃から、食べ物の味や品質から機械の性能に至るまで、「なぜそうなのか?」を自分が納得できるまで徹底的に調べる性分だった。

​最近はネットの勝手な評価が目に付くようになり、新規開拓への熱は落ち着いてしまったが、それでも「安くて高品質な逸品」を見つける悦びは今も変わらない。

​何が偉そうなのかと言えば……とても乱暴な意見だが、今の神戸や阪神圏に、心から魂が震えるようなケーキ屋さんはもう無い。

正直に「つまらん!」のだ。

もちろん普通に美味しい店は多い。ハイジの『アルハンブラ』や、王子公園駅前の『齋藤珈琲』のシュークリームは今でも好きだし、かつての『ボックサン』や『シーホース』のレアチーズケーキもお気に入りだった。

​震災前、兵庫区の銭湯・塚本湯の向かいにあった『アルル』の「ミンク」というケーキは、当時なら間違いなく世界に誇れる絶品だった。

5歳の頃、銀座で不二家のショートケーキを食べて美味しいと感じたはずなのに、宝塚ホテルのスフレタイプのチーズケーキを食べるようになってからは、甘さこそ正義!ってケーキに対して嫌気が差していた。

​中学で珈琲や紅茶の淹れ方にハマり、茶葉の品種によって相性のよいスイーツを探求し始めた僕が、ある時コスパの先駆け『りくろーおじさん』に衝撃を受けた。

そんなカオスな食遍歴を経てきた僕が1994〜2010年頃にかけて入り浸っていたのが、夙川〜苦楽園エリアのケーキ屋さん。

特に夙川女学院脇にあった『POWDER』は、何を食べてもハズレがなかった。

桜並木を観ながら春風爽やかな日に食べるクレープ・オランジェは、何度食べても飽きない究極のケーキだった。

そんな僕が今、「交通費と手間をかけてでも食べに行きたい」と思える店は、すべて長野県にある。

​伊那の『菓匠しみず』、東御市の『御菓子処 花岡』。そして最後が、松本の『オークラ(Ohkura)』だ。

​ここのチーズケーキを食べたら、他のお店のものは食べられなくなる。

特に土日限定の「クレメダンジェ」は唯一無二。一口食べただけで昇天しそうになる美味しさだ。他にも「ル・フロマージュ」は非常に上品で、チーズのクセのある香りを楽しみながら味わってほしい。

​今回は残念ながらどちらも売り切れていたため「タルト・オ・フロマージュ」を購入したが、これもまたタルト系としては間違いなくトップクラス。複数のチーズが複雑に混ざり合いながらも見事に調和している。

素材の活かし方を徹底的に研究しなければ、この味は実現できない。改めてオークラの凄さを思い知らされた。

恐らく近年の傾向は、自転車でもケーキでも観光でも同じように感じるのだが、みんな「見てくれ」にこだわり過ぎではないか。

映え?コスパ?素材の品質?産地?

そういうこだわりも大切だが、何か忘れていないか?そう思うことが多い。

​僕はレパートリーの多さや、見た目の映えを否定するわけではない。ただ、その味や香りに「努力や工夫の結晶」を垣間見たいのだ。

『菓匠しみず』のように多種多様でも品質を一切落とさない職人魂。あるいは『オークラ』のように、見た目の派手さよりも、シンプルに、愚直なまでに追求したその店だけの味を昇華させる姿勢。

​僕が重視しているのは、そういう「本質」の部分なのだ。

​ぜひ皆さんも、幻のクレメダンジェを食べてみてほしい。

チーズケーキのためだけに松本へ行きたくなるはずだ。👍


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