『しれネコと あとでまとめる とりさん』[ワンラビさん呪文より]
ある朝。
しれネコとしろくまが森を歩いていると、
本の上に、
ふわふわの鳥がちょこんと座っていました。

「あれ?」
「かわいい鳥さんだね。」
でも、その鳥は飛びません。
小さなメモ帳を開いては、
カリカリ……
カリカリ……
ずっと何かを書いています。
しれネコが聞きました。
「なにをかいてるの?」
鳥さんは笑って言いました。
「あとでまとめること。」
「今日見つけた面白いこと。」
「あとで飛ぶための羽。」
しろくまが首をかしげます。
「羽なのに、メモなの?」
鳥さんはうなずきました。
「いいお話はね、
最初は紙なんだよ。」
そのとき。
風が吹いて、
メモ帳の紙が
ひらり。
ひらり。
空へ飛んでいきました。

「あっ!」
三人で追いかけます。
でも、
紙だと思っていたものは……
全部、
羽でした。
「えーーーっ!」
しれネコは大笑い。
鳥さんも笑っています。
「だから、
飛ぶ前に書いておくの。」
「忘れちゃうからね。」
しれネコはポケットから小さなメモ帳を取り出しました。
「ぼくもまねするにゃ!」
しろくまも小さくうなずきます。
「ぼくも。」
その日から三人は、
面白いことを見つけるたびに、
メモを一枚。
笑うたびに、
羽を一枚。
気がつくと、
鳥さんは前より少し高く飛べるようになっていました。
しれネコが言います。
「いっぱい飛べるようになったね!」
鳥さんは照れくさそうに笑います。
「ううん。」
「飛べるようになったんじゃないよ。」
「みんなが、一緒に羽を集めてくれたから。」
今日も森のどこかで、
一枚。
また一枚。
新しい羽が生まれています。

おしまい。

そして、次の日の進化はこれにゃ🐦

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