「才能が埋もれない社会を」ーー弟との別れを経て、株式会社IRODORI・小川菜緒が貫く覚悟
「もっとこの人の、こんな一面が見たい」
素晴らしい技術を持っているのに、
世の中に知られていない。
魅力的なサービスなのに、
伝えきれていない。
得意なことがあるのに、
苦手な仕事で消耗している。
そんな光景を見るたび、
株式会社IRODORIの代表、小川菜緒さんは、
もったいなさを感じます。
彼女が掲げる
「クライアントの推し活」
という独自の支援スタイル。
それは単なるビジネスの枠を超え、
関わった人の人生そのものを、
彩りあるものへと変えていきたいという想いです。
なぜ、ここまで
「才能を輝かせる」ことにこだわるのか。
その裏側には、
ADHD(注意欠如・多動症)、
シングルマザー、
障がいのある子どもを育てる母
として生きてきた小川さん自身の過去があります。
様々な困難を抱えながらも
歩んできたこれまでと、最愛の弟との別れ。
その軌跡について、お話を伺いました。
ファン第1号としての「クライアントの推し活」
小川さんは現在、
業務効率化とダイレクトマーケティング
の2軸の支援で企業のビジネスをサポートしています。
特に力を入れているのが
「クライアントの推し活」
という独自のアプローチ。
推し活とは、
「ファン第1号」として
企業やサービスの隠れた魅力を発見し、
それを広めていくスタイルです。
「この人すごい」で終わらせるのではなく、
「この人のこんな一面をもっと見せたい」と、
ファン目線で提案。
徹底的にクライアントのことを調べ、
本人も気づいていない魅力を引き出し、
それを日本中に広める伝道師のような存在でありたいと考えています。
その手段は多種多様。
スライド資料制作や、動画制作、
ラジオ配信、note記事の執筆など、
それぞれのクライアントに最も合った方法を提案します。
大切なのは、
その企業やサービスのファンを増やし、
愛される企業へと変えていく伴走者になること。
そして、もう一つの柱が、
オンライン秘書サービスです。
これは小川さん自身がADHDであり、
日程管理や事務作業が苦手だったことから生まれました。

「経営者は、
溢れるアイデアや行動力を持つ一方で、
定型業務を苦手とする
ADHD気質の方が多いと感じています。
彼らが最も輝ける
『得意なこと』に100%のエネルギーを注げる環境を作りたい」
そんな思いで、裏方として支えるサービスを始めました。
才能を活かせなかった現実が、原点に
小川さんが
「才能を輝かせること」に
強くこだわるのには、深い理由があります。
2年前、彼女は弟の自死という、
受け入れがたい現実の第一発見者となりました。
弟は才能ある漫画家でした。
その実力は、漫画雑誌の新人賞に載るほど。
しかし、亡くなる直前は、
障がい者雇用で商品の箱詰め作業をする日々を
送っていました。
職場の人間関係や、
元々抱えていた障がいのことも
あったのかもしれない。
本当の理由は誰にもわかりません。
しかし、小川さんの心には、
後悔が残り続けています。
「もし、弟が
漫画という才能を活かせる場所にいられたら。
周りの理解がもう少しあったら。
違う未来があったのかもしれない」
「得意なことで輝ける場所があれば」
そんな後悔が、
今の彼女のビジネスの原点になっています。
組織の中で埋もれかけていた過去
小川さん自身も、
かつては組織の中で埋もれかけていた
一人でした。
前職は作業療法士。
リハビリの仕事には
やりがいを感じていたものの、
組織の中では自分の提案がなかなか通らなかったといいます。
患者さんのためにと思って
発した言葉も、
時間の制約や組織のルールに阻まれ、
実現できないことばかり。
業務の効率化を上げるための提案も、
聞いてもらえませんでした。
「当時は提案の仕方も未熟でしたが、
自分の存在を否定されているような、
強いフラストレーションの中にいました」
と振り返ります。
私生活では、
22歳で子どもを妊娠し、その後離婚。
シングルマザーとして生きる道を選び
独立しました。
「場所も人も選べない組織の中で働くことが
自分には合わないと感じたからです」
独立後は、
自分の裁量で動けることの喜びを知りました。
クライアントからダイレクトに感謝してもらえることが、何よりも嬉しかったといいます。
限界の先で見つけた「本当の豊かさ」
しかし、独立したからといって、
すべてが順調だったわけではありません。
「仕事を軌道に乗せなければ」
「早く結果を出したい」と
がむしゃらに仕事をし、自分を追い詰めていきます。
人に頼ることができず、
「自分でやった方が早い」と
すべて一人で完璧にやろうとしていた彼女は、
ついに限界を迎えました。
ある日、彼女は警察に電話をかけます。
「このままでは、子どもを手にかけてしまうかもしれない」
この電話をきっかけに警察が動き、
障がい児である上の子を、
1週間ほど児童相談所に預けることになりました。
子どもがいなくなった部屋で、
彼女は矛盾した感情に気づきます。
あんなにイライラしていたのに、
いなくなったら、耐えがたいほど寂しい。
そのとき
「自分にとっての豊かさって何なんだろう」
と考えました。

「もし、100億円稼げるけれど
子どもがいなくなる人生と、
子どもはいるけれど
生活保護で暮らす人生だったら、
どちらがいいか?」
答えは明確でした。「生活保護の方がいい」。
この瞬間、彼女は、
完璧を目指し一人で抱え込むのではなく、
チームで支え合う必要性や人を信頼することの大切さに気づきます。
こうして彼女は、一人で背負う生き方から、
チームで支え合う生き方へと
大きく考え方を変えました。
「プロADHD」という生き方
小川さんがチーム支援にこだわる背景には、
自身がADHDであることも深く関係しています。
自転車の鍵を全部失くしてしまったり、
請求書の金額を間違えたり、
保育園初日にバッグごと忘れて登園するなどの失敗ばかり。
当時は、自分にムカつき、悔し涙を流す日々でした。
そんな彼女の転機となったのが、
マコなり社長の動画で
「プロADHDになろう」
という言葉を聞いたときです。
「私もプロになろう」と
考えるようになりました。
ADHDを弱みとして隠すのではなく、
強みとして使いこなす。
商談の場で
「私、ADHDなんですよ」と打ち明けると、
「実は私もそうなんです」と話してくれる経営者がたくさんいました。

自分の弱みをさらけ出すことで、
共感を得ることができる。
特性が似ているからこそ、
エスパーのように相手の困りごとを
汲み取ることができるのです。
小川さんだからこそできる
「得意なこと」に特化した支援スタイルが、
クライアントを惹きつけ、圧倒的な成果につながっています。
「全員が勝つ」組織をつくるという覚悟
そんな小川さんが大切にしているのは、
メンバー一人ひとりの才能を
活かせる組織をつくること。
株式会社IRODORIには、
現在多数の業務委託メンバーが在籍しています。
採用の段階では、
理念への共感や、クライアントに全力で貢献し続けたいという想いを
何よりも大切にし、志の方向性がずれないようにしています。
そのうえで、
実際の業務が始まってからもメンバーの声に
しっかりと耳を傾けることを重視。
たとえば、仕事を進める中で
「新しい分野に挑戦してみたい」
という希望が出てきた場合には、
その意向に沿った役割や業務に挑戦できる環境を整えています。
また、小川さんが大切にしているのが、
透明性のある仕組みをつくること。
「頑張った人がきちんと評価され、
還元される組織にしたいんです」
その背景には、
医療従事者として働いていた頃の経験があります。
どれだけ努力しても昇給はわずかで、
心も体もすり減っていく。
そんな思いをさせたくないといいます。
「誰かが我慢して働く組織に、未来はありません。
仕事はワクワクして、楽しくて、
面白いものであるべき。
得意なことを見つけ、
無理なく輝ける場所を一緒に探すのが、
私の役割です」と語ってくれました。

彼女のビジネスには、
「全員が勝つ」という大切な信念があります。
クライアントも、メンバーも、その先にいる家族も。
関わる人すべてが
良い状態でなければ意味がない。
周囲とともに幸せになることを本気で目指す、
覚悟がうかがえます。
今後、特に力を入れたいのが、
医療・福祉業界への支援です。
元医療従事者だからこそ、
事務作業に追われ、
本来の仕事に集中できない現場の現実がわかる小川さん。
訪問看護ステーションやグループホーム、
就労支援事業所、児童発達支援などの現場に
関わっていきたいと考えています。
離職を減らすための業務効率化、
より良い人材が集まる採用支援、
利用者に魅力が伝わる広報・集客の仕組みづくり。
場合によっては、
オンライン秘書として現場を支えるなど、
支援のかたちはクライアントごとに
柔軟に対応していきたいといいます。
発達障がいのある子どもの親であり、
医療業界で働いてきた当事者として、
この業界で働く人たちが、気持ちよく、
長く働ける環境をつくることが、彼女の願いです。
実現したい未来——アンパンマンのような存在でありたい
小川さんの未来への展望は明確です。
一つの目標として、
5年後に売上5億円を掲げています。
それは、自分のための目標ではありません。
目指しているのは、
子育て世代が無理なく働き続けられる環境をつくること。
子育てを理由に、
自分のやりたいことや、仕事を通じた自己実現を
諦めてほしくない。
そんな強い想いがあります。
「目を輝かせながら、
イキイキと働く人を増やしたい」
そのために、
シングルマザーや在宅ワークを始めたい人、
ADHDで困っている人が、
仕事につながる実務的なライフハックを
定額で学べるコミュニティを構想しています。
そこで力をつけた人たちが、
実際に仕事の現場で活躍していく。
そんな循環を生み出すことが、彼女の描く未来です。

そして最大の目標は、自殺をなくすこと。
彼女が影響を受けたエピソードを
教えてくれました。
「ある美容師さんが、お客さんから
『実は自殺しようと思っていたけれど、あなたの気遣いや心配りがあまりにも素晴らしくて、死ぬのをやめました』
と言われたそうです。
自分では当たり前だと思っている仕事が、
誰かの人生を変えることができる。
私もそんな存在でありたいんです」
かつては自分のことしか考えていなかった
という小川さん。
母親からは「自己中心的だ」と言われ、
他責的で、会社の悪口ばかり言っていた時期もありました。
しかし今は、感謝の気持ちに溢れています。
「何かを成し遂げたいわけではないんです。
ただ、アンパンマンのように、手の届く範囲で困っている人に手を差し伸べたい。
その手で、誰かの人生を
少しでも助けることができたら、
それ以上に嬉しいことはありません」

株式会社IRODORIの名前とロゴには、
差し伸べる手と、その人らしく人生を彩る
という意味が込められているそうです。
かつて弟に届かなかったその手は、
今、目の前のクライアントやメンバーの
才能をすくい上げ、
誰もが得意な場所で輝ける環境をつくり続けています。

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✅こんなことも提案してくれるのか!と感動した
✅マーケティングや業務効率化の課題が見え、
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本質を捉えた解決策をご提案します。
※無理な売り込み・営業は一切ありません。
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