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原材料費や労務費が上がる今、見積書Excelに残しておきたい3つの記録|製造業の実務メモ

見積書を作るとき、前回の見積金額を参考にすることがあります。

以前作ったExcelを開き、数量や日付を変更して、新しい見積書を作る。毎回最初から作るよりも早く、過去の実績も確認できるため、実務ではよく使われる方法だと思います。

ただ、原材料費や労務費、エネルギー価格が変化している今は、前回と同じ金額をそのまま使えないことも増えています。

そのときに困るのが、

「前回から、なぜこの金額に変わったのか」

が分からなくなることです。

今回は、価格を見直すときに、見積書Excelへ残しておきたい3つの記録について考えてみます。


原材料費や労務費の上昇が続いている

製造業では、材料費だけでなく、加工に必要な電気代、外注費、運送費、労務費など、さまざまな費用が見積金額に関係します。

中小企業庁でも、エネルギー価格、原材料費、労務費などの上昇を受けて、価格交渉や価格転嫁に関する調査と支援が続けられています。

ただし、価格が上がったからといって、見積金額を一律に変更すればよいわけではありません。

大切なのは、

  • 何の費用が変わったのか

  • いつから変わったのか

  • 見積金額にどのように反映したのか

を、自分たちで確認できる状態にしておくことではないでしょうか。

1.単価を変更した日を残す

最初に残したいのは、材料単価や加工単価を変更した日です。

Excelの単価を上書きするだけでは、あとから見たときに、いつ変更したのか分からなくなります。

例えば、別シートに簡単な変更履歴を作り、

  • 変更日

  • 対象となる材料や工程

  • 変更前の単価

  • 変更後の単価

  • 変更した人

を残します。

すべてを細かく記録しようとすると続かないため、最初は見積金額への影響が大きい項目だけでもよいと思います。

「いつ変えたか」が分かるだけでも、前回見積りとの比較がしやすくなります。

2.価格が変わった理由を短く残す

次に残したいのは、単価を変更した理由です。

理由といっても、長い説明を書く必要はありません。

例えば、

  • 材料メーカーの価格改定

  • 外注加工費の変更

  • 運送費の上昇

  • 加工時間の再確認

  • 作業内容の追加

  • 購入数量の変更

など、あとから見て分かる短い記録で十分です。

「価格見直し」とだけ書くよりも、何を見直したのかを一言残しておく方が、次の担当者にも伝わりやすくなります。

見積書そのものに書きにくい場合は、見積管理表や変更履歴シートに残す方法もあります。

3.見積金額に反映した範囲を残す

費用が上がっても、その全額をすぐ見積金額へ反映できるとは限りません。

材料費だけを変更する場合もあれば、加工費や運送費を含めて見直す場合もあります。

そのため、

  • 材料費のみ反映

  • 加工費を再計算

  • 運送費は今回据え置き

  • 工数は前回実績を使用

など、どこまで見積金額に反映したのかを残しておくと、次回の見直しがしやすくなります。

特に複数の人が見積りを担当する場合、結果の金額だけでは、判断した過程までは伝わりません。

すべてを詳しく説明するのではなく、「今回どこを変え、どこを変えなかったか」を短く残すことが大切だと思います。

見積書と価格変更履歴は分けてもよい

お客様へ提出する見積書に、社内の細かな計算過程をすべて載せる必要はありません。

提出用の見積書と、社内で使う価格変更履歴を分けて管理する方法もあります。

例えば、同じExcelファイルの中に、

  • 提出用見積書

  • 原価・工数計算

  • 価格変更履歴

という3つのシートを用意します。

提出用の見た目を崩さず、社内では変更理由を確認できる形です。

ただし、複雑な仕組みにすると入力されなくなるため、最初は「変更日・変更項目・理由」の3列から始めてもよいと思います。

おわりに

原材料費や労務費が変化する中では、前回の見積金額をそのまま使うことが難しい場面も増えてきます。

そのようなとき、金額だけを上書きすると、あとから理由を確認できなくなります。

まずは、

  • いつ変えたか

  • なぜ変えたか

  • どこまで反映したか

の3つを、見積書Excelや管理表に残しておく。

それだけでも、次回の見積りや担当者への引き継ぎは変わるのではないでしょうか。

皆さんの職場では、見積金額を変更した理由を、あとから確認できる形で残しているでしょうか。

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