創作活動で一番大切なお金の話
今月は本業が佳境でした。
しばらく閑古鳥が鳴いたかと思うと、数か月分の収入が一気に入ってくるようなこともあります。
結局年間で見ればトントンになると頭では分かっているのですが、やはり収入が無い月は焦りが出るものです。
この辺りをカバーしてくれる副業は精神的な負担を減らしてくれていると感じます。特に気胸の発症後は周りには働きすぎを心配されますが…
今日は「創作活動で一番大切なお金の話」ということで書いていきます。
以前機材の無駄買いの際に話した内容とも少し被るのですが、雑談半分で書いていければいいなと思います。
借金はしてもいい。生活を犠牲にしないなら。
僕は音楽制作と写真活動を並行して行っています。
どちらも機材の導入費用は馬鹿になりません。
元々ギタリストでしたので、それなりに良いギターを使っていた時期もあるのですが、やはり「ストレスなく使えるギター」というのは10万円~という印象です。
また、写真を始めた際は「学生の時は無収入でやってたし、そんなにお金はかからないだろう」とタカを括っていたのですが、実際のところ音楽以上にお金がかかると感じています。
僕は比較的スペックが重要になるジャンルで活動していることもあるのですが、結局スタートの機材に40万(これでも抑えた方です)掛かりました。
現在は少しずつお金を貯めてアップデートを…と思っていますが、集めたい機材をピックアップしたところ少なくとも200万は必要なようです。

合計40万ほどですが、北海道で野生動物を相手にするならこれでも出費はマシな方です
さて、20万程度ならお金を貯めて一括で買えなくもないのですが、額が大きくなってくるとローンでの購入が現実的になります。
ローンは要は借金なのですが、購入の目的がしっかり見えており返すアテがちゃんとあるのなら、必ずしも悪いものではありません。
現在は貯蓄の額で借金の上限を決めています。
いざとなれば株や信託の積み立てを崩せば一括で返済できる…という範囲で借り入れをしています。
ローンというと大体の方は給与を基準に借入額を考えますし、実際僕も20代の頃はそうしていましたが、貯蓄ベースで考える方が心に余裕が持てます。
貯蓄があるなら一括で買えば良いじゃんと思われるかもしれませんが、あえてローンを組むのは理由があります。
これは後半に書いていこうと思います。
また、多重のローンは止めた方が良いです。
自分がいくら支払っているのか分からなくなりますし、ローン自体の抵抗感が薄れるのも良くないです。
収入が出た時はどうする??
創作を続けていると、幸運にもお金を頂けることがあります。
このお金の使い道は人それぞれですが、僕は今は迷わず投資に突っ込んでいます。
もちろん、活動費やぜいたく品に使うのも悪くないのですが、現代は100円から投資ができる良い時代です。
仮にミックスの依頼で5千円のおひねりを貰ったとします。
これを投資信託に変え、年利平均5%で運用できたすると、10年後には8千円を超えます。
少額に思えるかもしれませんが、塵も積もればなんとやらです。
積み重ねれば、創作の収入を基に「魂を売らなくても好きなように活動できる未来」が手に入るかもしれません。
ちなみに、NISAを使えば配当含む投資の利益に対する税金を避けることができます。
尚、こういった雑所得は大半の人にとっては「あぶく銭」かと思います。
これを生活費やローンの返済に充てなければならない状況というのは、生活そのものが破綻寸前であることを意味します(実際昔の僕がそうだった)
創作が原因なのか他の部分なのかは人によると思いますが、まずはキャッシュフローの正常化を図る必要があります。
お金が無いというのは想像以上に精神負担が大きく、制作物にも悪い影響が出ます。
よく「背水の陣」なんて語る方がいますが、現実の問題としてこの状況は人生において何一つメリットがありませんので、できる限り避けるのが良いと自分の人生経験から強く思う次第です。
「お金そのもの」を理解する
この話題は小難しく創作っぽくないですし、人によっては意地汚いとかやらしい話と思われるかもしれません。
でも、これを理解するのとしないのではキャッシュフローを組む際の考え方が全く変わってきますし、良い借金と悪い借金の区別もつけられません。
複利を理解する
先ほどまでの話にローンとか投資といったものが出てきました。
これらの根っこには「複利」という考え方があります。
1から説明するとそれだけで一本の記事になるので、詳細はリンクを読んでいただければと思いますが、要は投資の利益をさらに運用に回すことで利益率を伸ばしていける…というものです。
これは投資はもちろんですが、借金にも適応されます。
言ってしまえば、お金を貸す側からすれば債務者は「投資の対象」です。
複利が絡まないわけがない。
一番身近なものはクレジットカードのリボ払いでしょう。
よく「リボ死」なんてお話がありますが、これは元本に対し少なすぎる支払額を設定した結果、複利により金利が膨らんで返済が困難になる状況です。
また、漫画「闇金ウシジマくん」などでよく出てくる「トゴ(10日で5割の金利)」や「トイチ(10日で1割の金利)」というのも借金における複利です。
機材費を捻出する際、こういったシステムを使いお金を捻出してしまうと、後々苦労をしたり、必要以上の出費を強いられてしまいます。
こういう「複利に喰われる」ような借金は悪い借金ですので避けなければなりません。
逆に複利を利用することで、自分のお金をより効率的に使うこともできます。
先ほどの「収入を信託に入れる」という話もそうですし、「借金の上限の基準を貯蓄額にする」というのもこれが理由です。
例えば、100万円のカメラを購入する際、現金で一括払いをする場合は自分の手元から100万円が消えて終わります。
借金はしていないのでこれも悪くないのですが、手元に100万円があるのならば投資信託などに預け、それを「実質的な担保」としてローンを組むという手もあります。
少し計算してみましょう
カメラのローンは60回程度までなら無金利で借りられるものが多いです。
単純に100万÷60で月の支払いは約1万7千円程度となります。
この程度であれば月々のお給料から支払うことも難しくないですよね。
一方で投資信託に預けた100万円はどうなるでしょうか?
一般的にインデックスファンドのリターンは年利5%と言われます。
複利の計算は複雑ですので計算ツールを使いましたが、カメラの支払いの60カ月の間、年利5%で100万円を運用すると、支払い終了時には127万6千円となります。
「結局100万円のものを買っているのに何が違うの?」と思われるかもしれませんが、この127万6千円を60カ月で割ると約2万1千300円となります。
つまり、現金払いをした上で5年後に127万の貯蓄を確保するためには月々2万1千円の貯蓄をする必要がありますが、100万円を運用しつつ無金利ローンを組んだ場合、月の支払額は1万7千円になります。
これは「27万円のお金を節約して買うことができた」と言っても差し支えありません。
ちなみに、これはあくまで計算上の話であり、実際はこうは行きません。
計算の数値の端数は極力不利なようにまとめましたし、ここ数年のS&P500を対象としたインデックスファンドの実際の運用利率は年利7〜10%程度です。
つまり、この予想よりさらに費用を圧縮できる可能性も高いです。
投資を理解する
信託を買うということは=投資をするということです。
投資はもちろん自己責任です。誰にでも勧められませんし、僕も積極的には勧めません。
ただ、しっかり仕組みを理解した上で取り組むのは、創作やキャッシュフローだけでなく人生そのものに有益です。
初めに言っておきますが、最初の3年は胃の痛い日が続きます。
時期が悪ければお金がどんどん減ることもありますし、額が少ないうちはやっている意味が見いだせないこともあります。
ただ、それさえ超えてしまえばなんてことはありません。
信用取引をしなければ最悪「持っている投資商品が紙くずになって終わる」だけで済みますし、「長期で見れば多少の浮き沈みは関係ない」とすぐ理解できます。
僕自身昨年の日経平均暴落の際は冷や汗をかきましたが、最終的には利益になりましたし、その経験のおかげで今年のトランプショックはハナクソをほじくりながら静観することができました。
おすすめの勉強方法は良著の原本を読むことです。
初めはYouTubeやハウツーサイトを巡っていましたが、ネットの話の大半は「敗者のゲーム」と「Just Keep Buying」の中身を薄めて焼き直した上でインフルエンサーのエゴを少し振りかけたものです。
そんなもので情報を摂取するくらいなら原著を読む方が早いし、情報もニュートラルです。
また、株式であれば優待というものがあります。
僕は今SONYの株を集めていますが、SONYの優待は「自社製品15%オフのクーポン」です。
先ほどの例で100万円のカメラを購入する試算をしましたが、仮にこれがSONY製品で優待クーポンを持っていた場合、購入金額は85万となります。
早めにローンを組むか、クーポンを「ないもの」としてさらにキャッシュの効率を高めるか…嬉しい悩みですね。
さらに、個別株は配当金も入ってきます。
保有数が少なければ額も少額ですが、塵も積もればです。
少しずつ買い集めて月に1万円程度の収入が見込めるようになれば、制作で使っているAdobeなどのサブスクソフトが実質無料と同じ状態になります。
投資をする上で知っておきたい話として、日本にはNISAという制度があり、これを利用して購入した株や信託の利益は非課税となります。
最高効率を求めるのであれば限度額1800万を全てインデックスで埋めるのが望ましいですが、これは大半の人には難しいので、ある程度株式に割いて配当収入を得るというのも現実的な運用だと感じています。
先ほどの月1万の配当のためには、約300万円の投資が必要と言われています。
僕の積立額は月3万程度ですので、60歳までこの額で投資したとして元本は1000万円程度です。
配当目的の株と合わせても1800万の限度額は使いきれません。
仮にこの先貯蓄が増えて限度額が見えてきたら、その時に株を少しずつ信託に置き換えればいいと考えています。
世の中の仕組みを理解する
現代社会は資本主義で、資本主義の仕組み上避けられないのはインフレです。
要は物価がどんどん上がっていくのです。
僕は20代前半で音楽制作の機材をあらかた揃えましたが、音楽機材の相場はこの頃と比べ1.5~2倍程度になっています。
また、インフレの例として、現在僕はTOYOTA RAV4 Adventureという車に乗っています。
この車は僕が購入した当時は車体価格が400万以下でしたが、最終的には450万を超えていました。
購入時は金利が割高なことを承知で所謂「残クレ」を使いましたが、最終的には現金を真面目に貯めて買うよりも割安に終わりました。
「その場で多少損をしても、本当に必要なものは早く手に入れるほうが損失は少ない」といういい教訓になりました。
もっとも…結果論の部分もありますし、今はこんな買い方はしないでしょうが…

こんな状況でもRAV4なら大丈夫
ぶっ壊れるまで乗る予定です
愛着もありますが、車検や13年課税などを考慮しても、同じ車に乗り続けるのが1番お金が掛からないのです。
民間保険は悪ではない
こういったキャッシュの管理で度々議論に上がるのは民間の保険です。
よく言われる話として、日本は国民皆保険で支払う金額に上限があるから、民間の保険は入る必要がないというものです。
僕はどうしているかと言えば、ガッツリ保険をかけています。
自営業ということもあるのですが、ケガや病気の程度によっては長期的に働けなくなることも予想されます。
もちろん会社員であれば傷病手当などもあるのでしょうが、雇用が打ち切られてしまうケースだってあり得ます。
また、支払いの金額の上限があると言え、入院手術はかなりお金がかかりますし、不運というのは突然です。
先月僕は気胸を発症しましたが、事前に「君は2025年の6月末に気胸を発症して1週間働けなくなるから、今のうちにその分のお金を準備しておきなさい」なんて教えてはもらえませんでした。
給与も合わせると7万程度お金が出ていった計算です。
貯蓄が十分でなければこの突然の一撃で各種ローンが支払えず、債務不履ということも起こり得ます。
正直退院してからは気が気ではなかったのですが、民間の保険のおかげですぐに出費を補って余りある額を支給してもらえました。
一部インフルエンサー(ひろ〇きさんとか)の中には「何かと理由を付けて支払いを渋られるよ」なんて話している方もいますが、実際のところ契約時に嘘をつかず、ちゃんと医療を受けた証拠を提示すれば、お金はすんなり振り込まれます。
僕のように手術を行わずたった一日の入院だったとしてもです。
レアケースを例に不安を煽るのは良くないなと、個人的には感じている次第です。
お金の問題を忌避するな
最後になりますが、我々日本人はお金に向き合うのを嫌う傾向にあると感じます。
僕自身仕事先や地元の友人とこんな話はしませんし、貯蓄があると知られるのは現代ではリスクです。
儲けというものに嫌悪感を抱いている方もいるでしょう。
以前本業の講習会に行ったときに「我々の業界は清貧でなければならない」なんて話を偉い人にされました。
干支二回り以上歳上の方のこの発言に呆れかえった一方、僕も日本人ですので気持ちは理解できなくはありません。
ただ、心理的な嫌悪感があったとしても、創作に限らずですが…どれだけ綺麗ごとを言おうと、お金の問題というのは人生でずっと付きまといます。
誤魔化すことも逃れることはできません。
特に趣味で創作をやる我々は、普通の人よりもお金を沢山使う運命にあります。
当たり前の話ですが、普通の人よりお金を使うのであれば、普通の人よりもお金に賢くなければいけません。
創作の後に残る人生が「不毛の荒れ地」にならないよう、しっかり学んで戦っていくべきだと、自分自身の人生経験からも感じている次第です。
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