見出し画像

ニンゲンデビュー デザイナーズノート

今回のデザイナーズノートはゲームデザイナーむかいのゲームマーケット2026春の新作「ニンゲンデビュー」の紹介になります。

ニンゲンデビューが完成すまでの軌跡を主に挙げていきますので、興味ある方はぜひ読んでみてください。


1 構想は2019年だった

ニンゲンデビューは元々2019年頃にまだ私がボードゲームを世に一つも出していない時に構想があったゲームとなります。その際のゲーム名は「お供にするなら犬でしょ」「マジョリティキングダム」などと呼んでいました。
ゲームを作る上でチームを結成し、いざこれからという所でコロナ禍に突入し、チームが自然消滅していきこのゲームは一旦封印されました。
長い年月を経て、このゲームをUNPOT Game Labにて販売することになりました。


2 ゲームの内容


ニンゲンデビューはプレイヤー全員で3択の質問に投票するパーティーゲームになります。
全てのプレイヤーは人間そっくりのロボットとなり、出荷前の最終テストを突破して、晴れて人間の世界にデビューすることを目指すゲームとなります。

最初に親プレイヤーを決め、親プレイヤーはお題の山のカードを引き、両面に書いてあるお題のいずれかを選択し、全てのプレイヤーに公開します。
お題カードには質問とその質問の答えとして3択(A.B.C)が用意されています。各プレイヤーにはA.B.Cの回答カードがそれぞれ配られており、プレイヤーはいずれか1枚の回答カードを裏向きで伏せて置きます。



全てのプレイヤーがカードを伏せ終えたら、回答発表となります。親プレイヤーから順に伏せた回答カードを表にしていきます。全員が回答カードを表にしたら得点計算を行います。
このゲームの得点計算は少し特殊な形となっています。

【得点のルール】
・隣に同じ回答をしている人がいる:1点
・隣に同じ回答をしている人がいない:0点
・全員が同じ回答をしている:0点
・ボーナス点
 自分より左側に連続して自分と同じ回答が続いている場合、その人数分の点数を獲得することができます。



 このゲームは3択の最多を取るゲームではなく、自分の左側と同じ回答を目指すゲームとなっています。


3 得点システムからくる革新的な変化


ニンゲンデビューのシステムは上記でも話したように2019年から構想がありました。
3択の質問に答えるという部分は現在と変わっていません。
他プレイヤーと気持ちを合わせるというのはとても楽しい体験になると思い、悩ましい3択をプレイヤーに投げかけることによってプレイヤー同士が相手の思考を読んだり、相手に合わせたりするということが起き、盛り上がると思っていました。実際、テストプレイをすると盛り上がりもあり、会話も弾む良いゲームだなと個人的には感じていました。一緒に製作するメンバー達からも一定の評価を得ていました。
ただ・・一人を除いては・・・。
そう、私のゲームをいつも厳しく査定してくる「ナポポラ」くんです。
ナポポラくんはいつも私のゲームを厳しく評価してくれる強敵(と書いてともと読む)です。
彼のゲームに対する率直な意見は、「これ系のゲームは既に市場に溢れている。このまま出版しても埋もれていくと思う」とのことでした。←的確だけど、なんて冷徹な男なんだ・・

UNPOT Game Labにて2作目を出す際に今回のニンゲンデビューのテストプレイを繰り返していました。得点システムに関しては当初、すごろくのような得点表を作り、正解したら1歩進む、後半は逆転要素を入れるために2歩進む、連続して正解したら進む数が増えるなどを考えていました。ナポポラくん的にはいまいち刺さらない様子でした。理由の一つとしては場の多数決となると点差が開いた際に逆転が難しい、ありきたりなシステムで他のゲームとの差別化ができていないというもの。
テストプレイが終わった帰りに、確かナポポラくんが言った隣り合った人の人数だけ点数が伸びていくのはどうか、同じ回答なのに点数に違いが出てくるのは面白いのではないかという話から、後日テストプレイを行うとゲームに変化が生まれてきました。
自分と同じ回答が左に連続しているほど点数が高くなるということは、自然と左側の人と同じ回答を目指したくなる。でも左側の人も同じことを考えているわけで左側の人は更に左側の人の思考を読んで、更に左側の人は・・・と、無限ループする意味不明な展開に。
得点に傾斜がある為、ポジションによって同じ回答なのに5点取る人もいれば1点しか取れない人もいるという面白い展開が連発し、ゲームが革新的に変化しました。


4 席替えシステムの導入


得点システム変わったことによってもう一つのシステムが生まれました。
それが「席替えシステム」です。
ポジションによって点数が変化することによって、もし自分があそこにいたら・・・、あの人の横だったら思考が合うのに・・・、といった心境が生まれるようになり、席替えを欲する思考がプレイヤーに自然と出てきました。
そこで、ゲーム中に各プレイヤーに1回ずつ席替えを行うことができる権利を与えました。
席替えの内容は自分と他のプレイヤーの席をチェンジしてもいいですし、自分以外の二人のプレイヤーを指名してチェンジさせることも可能です。
実際席替えをして勝利に近づくかはわかりませんが、ゲーム中に席替えが行われるゲームという部分ではとても面白いのではないかなと感じています。意味が無い席替えではなく、あくまで勝つため、得点をより稼ぐために席替えを行おうとするというしっかりとした動機があることもゲームをデザインする上で非常に重要な部分だと感じています。


5 細かい部分だけど、これって重要だなと思ったシステム


得点システム、席替えシステムによって革新的に変化が起きたニンゲンデビューですが、もう1つだけ、細かな調整が入っています。
それは回答を親から順に表にしていくというシステムです。一斉に表にしてもゲームそのものの勝敗や得点は変わらないのですが、このシステムを入れることによって、ドキドキ感やワクワク感が大きく異なってきます。同じ回答が繋がっていく感じ、一人だけ違う回答が出る感じなど、一人ずつ表にしていくだけでこんなにもドラマチックになるのかと思いました。
ゲームの勝敗に直接関係しない部分も工夫することによってゲーム自体の質を高めていけるのだなと実感しました。

6 最後に


ニンゲンデビューはルールが簡単で誰でも遊べてとっても盛り上がるパーティーゲームです。子供から大人まで、ボードゲームをあまりやったことがない人からボードゲーマーまで、多くの方々に遊んでいただけたら嬉しいです。

ゲームマーケット2026春にてUNPOT Game Lab【両K-33】で販売いたしますので、よろしくお願いします。
予約も行っておりますので、必ず欲しい方は是非ご予約よろしくお願いします。


【ニンゲンデビュー詳細】

【事前予約】


最後まで読んでいただきありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!