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高級品より、一流品。

先日、知り合いの女性、といっても私よりも10歳以上年下の女性とランチした。

彼女は私立の高校で数学の教師をしている。

そんな彼女がうれしいそうに言った。

「Lavaさん、実は私、ロロ・ピアーナでオーダーメイドのスーツを作ったんです」

「うわー、素敵だね、きっとそのスーツをきると背筋が伸びる気持ちになるよね」

「そうなんです!前からきちんとしたスーツが欲しいと思っていて。すごくよいタイミングだったので、思い切ってオーダーしました!」

彼女にとっては、決して小さくない出費。

でも、ここ一番のときに自分をきちんとさせたい、気合いを入れたい。
そういう想いで、思いきって作ったのだそうだ。

仕立てたスーツに袖を通すと、
自分の背筋が、すっと伸びる。
そういう類の一着


そんな彼女、

ある日、学校で

教頭先生に声をかけられた。

この教頭先生が、また、とてもおしゃれな方だそう。

スカーフを品よく巻いて、
登校のときにはボルサリーノの帽子をかぶってくる。

「カバンも多分、名品なのだと思うんですが、私、小物には疎くて、、、。でも素人からみてもすごく素敵なんです」

持ち物の一つ一つも品よく、きっとこだわりを持って選んだものなんだろうな、と分かる品々らしい。

そんな人から、こう聞かれたそうだ。

「先生、ちょっと失礼かもしれないけれど、聞いてもいいかな?そのスーツ、どこかで仕立てたもの?前から、すごく素敵な良いスーツだなと思って」

彼女は、内心とても驚いた。
え?
良いスーツってわかるものなの?


「やっぱり、わかる人が見るとわかるんですねえ」

彼女は、ものすごく嬉しそうにそう言った。

そして、そのスーツに、いっそう愛着がわいたらしい。

いいですね。
スーツ好きの私からすると、仕立ての良い、良質な生地のスーツは、観ているだけでよだれが出る。


しかも、彼女のロロ・ピアーナのスーツ、
実は、
地元のオーダーメイドのお店が、セールをしていたときに仕立てたもので、通常よりも、かなりリーズナブルに作れたのだという。


高いお金を払ったから、一流なのではない。
(いや、庶民にはそれでも高いのだけれど)

一流のものを見抜く目があって、
それを、賢く、ちょうどいいタイミングで手に入れる。

値段ではなく、選ぶ目。

高級品は、お財布が買う。
一流品は、審美眼が選ぶ。

そして分かる人には分かる。

あの教頭先生のように、見る目を持った人にだけ。

私も、そういう目を持ちたいなぁと思う。

美しいもの。
手の込んだもの。
本当に質のいいもの。

それを、ちゃんと見抜ける目。

でも、こういう目は、一日では育たない。

審美眼を磨く方法は、たぶん一つしかなくて。

いいものに、触れる回数を増やすこと。

たくさん見て、たくさん触れて、ときには背伸びして、
本物を手に入れて、自分に増やしていく。

その積み重ねでしか、目は肥えていかない。

近道はない。

たくさんの美しいモノ、一流品に触れて
上質のものを選ぶ目を養っていきたいですね。

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