名詞修飾節が法律要件を表わす。主節が法律効果を表わす。
国語文法では、名詞を体言と呼びます。
国語文法では、目的語は存在せず、目的語を連用修飾語と呼ぶのだそうです。
目的語は用言を修飾しているのだそうです。
例えば・・・

う~ん、英語の文法用語に慣れてくると、国語文法の用語にイライラするようになります。
[体言]という用語は使いにくい。[名詞]を使ってほしい。
[用言]という用語は使いにくい。[動詞]・[形容詞]・[形容動詞]を使ってほしい。
「目的語が連用修飾語だって? ウソだろ。目的語は目的語だろ。」
日本語の文章を分析するときにも、主語S・動詞V・目的語Oという用語を使ってほしい。
外国人向けの日本語文法では、名詞を名詞と呼んでいます。体言という用語を使っていません。
外国人向けの日本語文法では、連体修飾節のことを名詞修飾節と呼んでいます。
こっちのほうが、分かりやすい。頭にスッと入ります。
下記の例をご覧ください。

「パソコン」は、名詞です。
「私が3年前に地元の家電量販店で買った」は、名詞修飾節です。
「私が3年前に地元の家電量販店で買った」は、「パソコン」にかかって、「パソコン」を修飾します。
同じ要領で、709条を分析します。

〔者〕は、名詞です。
〔故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した〕は、
名詞修飾節です。
この名詞修飾節は、主節の主語「者」にかかり、者[名詞]を修飾しています。
この名詞修飾節が、法律要件を示しています。
〔者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。〕
これが主節です。主節が法律効果を表わしています。
次回から、民法162条1項(取得時効)や刑法199条を日本語文法の用語を用いて分析していきます。その際、体言、連体修飾語、連体修飾節という国語文法の用語は使いません。名詞、名詞修飾節という用語を用います。
