得意が苦手に…走れなくなった私に
走ることが好きで得意だった私ですが、中学1年生のときに拒食症になり、走ることが苦手に、そして嫌いになりました。
保育園のマラソン大会では、男女関係なく毎年1位。
小学校のマラソン大会でも毎年上位で、運動会ではリレーの選手に選ばれていました。
中学校では、陸上部に入りました。
拒食症で入院するまでの2カ月ほど、私はほぼ毎日部活の練習に励み、休みの日にも近所を走っていました。
「走ること」は、私の生活の一部だったのです。
しかし、摂食障害で入院生活が始まってから、筋力はどんどん低下していきました。
その後、体調が少しずつ回復し、学校に復帰して部活にも参加できる時期がありました。
でも、ある日部活で測った50m走のタイムを見て、私は絶望しました。
「もっとできたはずなのに」
「なんでこんなにも脚が動かないんだろう」
体育の授業でも、今まで当たり前にできていたことができなくなっていました。
自分が好きで得意だったものが、苦手なものになる。
それは私にとって大きな「挫折」でした。
そして、“走れない自分”を受け入れられなかった私は、ぼろぼろの身体で何kmも走ったり、悔しくて大泣きしたりしていました。
今振り返ると、あの頃の私は「走れる自分」に必死にしがみついていたのだと思います。
でも、あるとき、どうにもならないその事実を受け入れられる日が来ました。
今の自分は、これまでの自分とは違う。
そう思えたとき、私は「走ること」に向けていたエネルギーを、「勉強」に向けるようになりました。
最初は悔しかったです。
本当は、また前みたいに走れるようになりたかった。
今でも、「あの頃みたいに走れたらな」と思うことがあります。
それでも、別のことに力を注いだからこそ、私は希望していた高校に進学することができました。
これまでできていたことができなくなる。
それは誰にとっても、本当に辛いことだと思います。
でも、その経験は、新しいことに挑戦するきっかけになることもあります。
失ったものばかりに目を向けるのではなく、別のことにエネルギーを注ぎ、それを少しずつ自分の力にしていく。
私は、そんなふうに生きていけたらいいなと思っています。
ちなみに現在は、余力があれば週に1度ほどランニングをしています。
昔のようには走れないけれど、今の自分なりに、「走ること」と付き合っています
