片栗粉文芸部【#片想い文芸部】
アイデアを募集している。
僕の名前はナル。noteという場所で”片栗粉文芸部”を主催している。ミステリ限定の読み合い企画で、トリックに必ず片栗粉を使わなければいけないという、高難易度の企画だ。
この間遂に、参加者が二名(僕含む)になってしまった。
あまりにも難易度を高め過ぎたのか。僕は落胆した。
僕は、この”片栗粉文芸部”をきっかけとして、自身の知名度を上げるつもりだった。いつか、ラジオやローカルテレビ番組への出演を果たす。そうすれば、僕が片想いをしている平岡さんも振り向いてくれるはず。
そう、思っていたのに。
僕は涙を流しながら、note記事を書いた。
「”片栗粉文芸部”存続のため、皆さんの力を貸してください。アイデアをください」
その記事を投稿して、僕は眠りに就いた。
しっかり八時間睡眠を終え、noteを確認する。スキの数は、二。
「もうだめだああああ!」
”片栗粉文芸部”ではだめだったのか。小麦粉文芸部にするべきだったのか。そうすればトリックの幅も広がったのに。片栗粉だと、全盛期にみんなあんかけしか書かなかった。『あんかけ殺人事件』ばっかりだった。小麦粉なら、うどんもお好み焼きも使えたのに。
そのとき、僕はふと気付いた。初めて見るアカウントからコメントが来ていることに。
「なる…?」
ナルさま
はじめまして。
僕は並行世界のあなたです。僕も同じようにnoteの企画に悩んでいました。僕が運営していたのは”片頭痛文芸部”です。ホラーの読み合い企画で、片頭痛がきっかけになっていなければいけないという縛りがありました。
先日、参加者がいなくなりました。そこで僕に…
「なんだ、悪戯か……」
僕はため息をついた。スマホをソファに放り投げた瞬間、着信があった。投げたばかりのスマホを拾い上げて見ると、平岡さんからの着信だった。急いで電話に出る。
「ひっ、ひひ、平岡さん?」
「やっほー、元気?」
「げ、元気だよ」
「良かったー。ところでさ、ナルって君でしょ?」
「…えっ」
「落ち込んでるみたいだから、コメントしたよ。最後まで読んだ?」
「ちょ、ちょっと待って!」
急いで、パソコンで確認する。コメントは、こう続いていた。
そこで僕にアイデアがあります。僕ら二人で相談して、お互いの文芸部を発展させませんか?
週末の花火大会のとき、相談したいです。待ってます。
「ねえ、読んだ?」
「…読みました」
「じゃあ、今度の花火大会。待ってるからね」
平岡さんは「またねー」と言って、電話を切った。
「…文芸部より、花火大会だ…」
僕は急いで、美容室の予約をした。
了
あとがき
”片栗粉”と”片頭痛”、いつか本当にやる。
スピンオフ企画ってことで、創作大賞終わったら本当にやります。
ちなみに『平岡』は、日向坂46の平岡海月さんからお借りしています。みっちゃん、どハマリしてる。メッセージ取った。
これからもめちゃくちゃ応援させてください。大好きです。
すごく疲れてたのか、メンタルが落ちてました。
なので、めいっぱい自分を甘やかしていた結果、こんな狂った小説が生まれました。
少しでも、読んでくれたあなたが笑ってくれたらうれしいな。
それじゃ、また後でね。
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