キミへの手紙*第4通|傘を差し出してくれたキミへ[シェッツェン大学|教養学部|恋愛学科]
キミの笑顔に救われたことが何度もあった
キミは底抜けに明るい太陽のようなキャラクターではなかった
どちらかというと
雨の日にそっと傘を差し出してくれるような優しさが印象的だった
キミがいてくれたから、
どっちつかずな曇りの日も
「まぁ今日も悪くないかな」なんて思えるようになっていた
キミは傘を差し出してくれるだけじゃなかった
雨予報のときは傘を持っていくことや
傘のさし方も教えてくれた
そんなキミのおかげで
ボクは他人に傘を差し出す優しさまで
手に入れることができたよ
でもいまは雨予報でも傘を持ち歩かないし
どしゃ降りのときも「濡れて帰ればいい」と
やけになっている
それどころかボクに傘を差し出してくれる人が
現れることすら期待しなくなった
キミは世界中で一人しかいないし
キミの代わりなんていない
そもそもキミの代わりを
誰かに期待してはいけないし
夜が明けて朝日が差し込んでも
気持ちの良さなんて微塵も感じない
むしろ雨が降ると
「いまの自分のようだ」と落ち着くくらい
それでも人生という旅の途中で
短い間でもキミの笑顔と優しさに
包まれながら歩いた道があって
その道がいまにつながっているわけで
「疲れたら休んでもいい」ことも
キミは教えてくれたから
「いまはちょっと休もうかなぁ」
迷い、立ち止まり、
それでも自分の足で歩いていく
キミがくれたもの
キミが教えてくれたことを胸に
たとえ短くても
キミが一緒に歩いてくれた道の続きが
ボクの生きる道
【続】
◉ ガイダンス
![hiroshi kamino|神野 博[シェッツェン大学]](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/222979941/profile_e77d1218ffcb5ddfdd67f9b7a8c98f90.png?width=60)