〔講義002〕長谷部誠『心を整える。勝利をたぐり寄せるための56の習慣』[シェッツェン大学|蹴球学部|ドイツ語学科]
■ はじめに
本講義では、心を整える。勝利をたぐり寄せる56の習慣に記された言葉を手がかりに、
「心を整える」という行為の本質を読み解いていきます。
さらに本学科の特徴として、言葉をドイツ語に翻訳し、
“意味”だけでなく“構造”として理解することを目指します。
それでは講義を始めます。
第1章 心を整える。
2|決戦へのスイッチは直前に入れる。
■ 本文要約
大きく分けると2つのタイプがある。
ひとつは試合の2、3日前からだんだんと気持ちを高めていくタイプ。
もうひとつは、試合直前までなるべくいつもと変わらない心理状態を保っておき、試合当日にスイッチを入れるタイプ。
失敗を繰り返さないために、「あまりイメージトレーニングをしすぎると、本番前に冷静さを失ってしまうタイプなのかもしれない」と、試合直前に心のスイッチを入れるようにしている。
■ 解説
決戦へのスイッチは直前に入れるとあるが、これはあくまでも長谷部誠のやり方であって、これが正解とは限らない。
自分に合った方法を模索することと失敗を機にやり方を変えてみる勇気が必要だ。
■ 語録解剖
⚪︎ 構造:失敗の原因を分析し、自分の特性を理解したうえで準備方法を最適化する構造。
⚪︎ 背景:長谷部誠は試合前に気持ちを高めすぎた結果、本番で冷静さを失った経験があった。その経験から、自分は直前まで平常心を保つ方が力を発揮できるタイプだと考え、準備方法を見直した。
⚪︎ 本質:重要なのは「いつスイッチを入れるか」ではなく、自分が最高のパフォーマンスを発揮できる心理状態を理解すること。他人の成功法則を真似するのではなく、自分自身を知ることが結果につながる。
■ 翻訳
⚪︎ 日本語:決戦へのスイッチは直前に入れる
⚪︎ドイツ語:„Den Schalter für das entscheidende Spiel lege ich erst kurz davor um.“
■ ニュアンス解説
⚪︎ Schalter:スイッチ、切り替え装置。
単なる気合いではなく、状態を切り替えるための装置というニュアンスがある。
⚪︎ entscheidendes Spiel:重要な試合、決定的な試合。
「決戦」に近い意味。
⚪︎ kurz davor:その直前に
数日前ではなく、本番直前を指している。
ここから見えてくるのは、
ドイツ語における「スイッチを入れる」は、感情を高ぶらせることではなく、状態を意図的に切り替える行為として表現される点である。
■ 実践への落とし込み
日常での活用
⚪︎ 面接や試験の準備方法を記録する
⚪︎ 緊張しすぎるタイプか確認する
⚪︎ 自分なりのルーティンを作る
■ 終わりに
人にはそれぞれ異なる性格がある。
だからこそ、準備の方法にも正解は一つではない。
大切なのは、自分を知ること。
自分に合ったスイッチの入れ方を見つけたとき、最高のパフォーマンスに近づくことができるのである。
【了】
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◉ 次回講義
◉ ガイダンス
◉ オリエンテーション
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