【エッセイ】人が隣にいる席に座れない。
わたしは、よく移動に電車を使う。
電車はロングシートといわれる窓に背を向けるかたちで座る席が比較的好き。
一方で、クロスシートと言われる向かい合わせで4名座れるボックス席や進行方向に2人掛けで座る席は苦手。
なぜ苦手なんだろう。
そう自分に問いかけると理由はたしかにある。
それは隣に人がいるという確率が高いからだ。
電車ドア付近にある、普段は収納されている、混んでない時に使える仮設の席が一番好き。
その席は、なぜか多くの乗客からの人気がなく、高確率で1人で座れることが多い。
反対に、2人掛けクロスシートに人が座ってる確率は高い。
とくに1人がすでに座ってるパターンが多い。
わたしは自分からそこに座りに行けない。
でも、空いてたら迷わず座りに行く。
一駅過ぎると、人が隣に座ってくる。
内心、隣に座らないでくれオーラを漂わせつつ、その場をやり過ごそうとする。
でもよく隣に座られる。
手持ちの荷物を隣の空いたスペースに置くのは、良心が止めてくれるから置かない。
周りがガラガラなら、ごめん、荷物置いてる。
バスはすごく苦手。
バスにある窓に背を向けたロングシートは優先座席なことが多い。
優先座席は座るのははばかられる。
だから一番後ろの、4人くらい座れるロングシートの空いたところか、バス前方に立って乗ることが多い。
というか、そもそもそういう席の駆け引きが苦手だからバスに乗ることは避けている。
先日の出来事。慣れない東京出張。
昼食は吉野家にしようと思った。
吉野家のチーズ牛カルビ丼が無性に食べたかった。
Googleマップで近くの吉野家を探る。
近くにあった。
カルビ丼が食べたい一心で、たどり着いた。
お店の中を外から見てみる。
お昼時だからか、ジャケットを脱いだスーツ姿のサラリーマンがぎゅうぎゅうに並んで座って、牛丼を口元に急いでかき込んでる。
短い休憩時間なんだろう。
席が空いているのか、中に入ってみないとわからない。
ふつふつと頭の中をよぎる。
人が座っている隣に自分から行くのは嫌だ。
そうして、食べたかったチーズ牛カルビ丼を諦め、なか卯にしようとその場を離れた。
いや、やっぱりチーズ牛カルビ丼食べたい。
わたしはGoogleマップで、また吉野家を検索した。
500メートルくらい離れた吉野家に向かった。
わたしも次の時間が迫っていたので、次の吉野家で決めたかった。
6月なのに真夏のような暑さ、汗は吹き出し、お腹は減り、疲弊しながら次の吉野家にたどり着いた。
中を覗いた。
ぎゅうぎゅうだった。
外から見て、1つだけ席が空いているのがわかった。でも、隣に人がいる。
背に腹はかえられない。
わたしは、少しのストレスを抱えたまま、ちょっとの勇気を持って吉野家の自動ドアを開けた。
チーズ牛カルビ丼がなかった。
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ここまでご覧いただきありがとうございました。
多分、人のパーソナルスペースに自分から入るのが苦手なんです。
逆に、入ってこられるのは、自分から入っていくほど苦痛じゃない。耐えられるのです。
このことに共感できる人がもしいてくれたら、
スキやコメントしてくれると嬉しいです。
わたしだけじゃないんだと、多分ちょっと嬉しくなります。
