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ル・コント 特別対談 小林賢太郎×オークラー第2回

小林賢太郎とパルコによる新たなコント公演、ル・コント『この世界に19文字の文章など存在しない』。
その公式noteの特別企画として、放送作家・オークラとの対談を敢行!

第2回では、オークラが観てきた小林の表現と、そこに感じていたことを語る。そして小林には、自分の表現の「型」を見つけるまでの道程と、当時考えていた、ユニットとしての戦略について振り返ってもらった。


坂本龍一のふりをしたB’z

――オークラさんの著書『自意識とコメディの日々』に、ラーメンズ初期のネタの記憶が曖昧で、ラーメンズが「型」を探している途中だったのかもしれないと書かれていますが、小林さんはその時期、どんなチャレンジをされていましたか?
小林 あの頃はいろいろ試しましたね。好きな種類のお笑いはすごくたくさんあったし、それこそ、ダウンタウンの漫才やバカルディのコントが大好きだったから、「これはどういう仕組みでできてるんだろう」というのを、とりあえず全部、自分のフィルターに通して真似して研究したんですよ。それを、月に1回出させてもらえるお笑いライブにかけていたから、お客さんには初期の僕らがあまり記憶に残っていないんじゃないかな。「この人たち、前回も出てた」と思わないくらい、いろいろ変えていたので。
オークラ ラーメンズって名前は、すごく記憶に残るじゃないですか? でも僕の中では『できるかな』のネタを観て「面白いネタをやる人たちだ」と思ったところから記憶がパチッと始まるというか。そこに行き着くまでにも何回かネタを観たことがあるんですけど、あまり記憶がなくて。
小林 初期の頃は、鳥肌実さんに憧れて似たことを一生懸命やってみようとしたこともあるしね(笑)。最終的には、ラジカル・ガジベリビンバ・システムや、シティボーイズさん、イッセー尾形さんを始めとする、コントと演劇の間にいる人たちが放つ匂いが、僕の中で一番フィットしたというか。いろんな種類の笑いの筋力をある程度手に入れた状態で、そこに行った感じだったかな。見せ方としては「この人たちって、もしかしたら劇団もやってるのかな?」というくらい、お笑いタレントというより、演じることに特化したコントグループに見えるようにしていこうと考えていました。でも、その裏にはいろんな種類の技法を隠し持つ、坂本龍一のふりをしたB’zというか……。
オークラ あはは(笑)。

小林 スーパーメジャーな技法を使っているくせに、坂本龍一のお面を被っているから、現代音楽にも見える。そういう入口は作戦として考えましたね。
オークラ 僕はラーメンズのネタをほぼ観ていますけど、確かに入口はそういうふうに見えるけど、中には、B’zらしさも出てくる(笑)。そういう意味では笑いやすいし、親切と厳しさが両方あるような感じですね。だから、みんな好きになったんじゃないかな。昔、コバケンからそういうことをよく教えてもらって「なるほど」と思ったことを今、さも自分の意見のようによそでしゃべっているんですけど(笑)。でも、僕も大学生のときにラーメンズを観たら、めちゃくちゃファンになっただろうなと思う。
小林 そういう方向性は、あらゆることを試して「よしこれだな!」と思ったことの積み重ねの先で、たどり着いたものというか。だから、なにか明確なきっかけがあって「ビビッと来た!」みたいなことではなかったな。
オークラ そうなの? 出会ってから1年後にはもう、そういうところにたどり着いてたような気がするけど。
小林 まあ、その前からずっと考えていたからね。それこそ大学生の頃から。

ラーメンズの「型」を見つける

オークラ 1回目の単独(『箱式』98年)を観に行ったときは、もうとてつもなく面白いものができあがっている印象だったし。3回目(『箱よさらば。』99年)で、今の形ができた印象があったけど。
小林 まあ、そうね。写真にたとえると、ピントがだんだん合っていった感じはある。だからカットインではなく、フェードインだったと思いますけどね。
オークラ 確かに1回目の単独から回を重ねるごとに、どんどんピントが合っていく感じが、観ていて明確にあった。どんどん見せ方がよくなっていくんですよ。
小林 でも……、こういう話って、みんな興味あるのかな?
オークラ こういう話、俺大好きだから(笑)。
小林 いや、こういう場だと、商品化される会話を一応しなきゃいけないっていうフォーマルスイッチが入るじゃない? そうすると、自分の根底になんとなく「自分の考えや過去は一般的には興味を持たれていないものとする」というルールがあるので「大丈夫かな?」と心配になるんですよ(笑)。ここはお互いについて興味があるから、今も話がするする出てきているけど、ふだんはあまりないことだから、ちょっとびっくりしている。
オークラ 俺の考えだけど、ここを読んでいる人は10万人ぐらいいると思う(笑)。俺自身、たとえば「ロック音楽はなぜ生まれたのか」といった歴史について書かれた本とかが本当に好きで、そういうのばかり読んでいるから。たぶん昔は、お笑いのジャンルにもそういうライターさんがいっぱいいたと思うんですよ。でも今は、笑いについてそういう分析をする人が、ちょっと少ないような気がしていて。なので、自分の口で言わなきゃダメだなと思っていて。
小林 なんかね、自分の中の美学的なものとして「語るな、作れ」というのがある。だから、カロリーは新作に使いたいというのが今の感覚かな。
オークラ その感覚はコバケンらしいし、そもそもコバケンはそんなに語らない人だとは思うんですよ。でも、僕は興味があるから聞いちゃう。
小林 聞かれてもないことを、自分からはしゃべらないんだよね。でも、こうやって質問されることはうれしいですね。自分でも忘れていたようなことも思い出すので。
オークラ ラーメンズの単独公演の1回目、2回目には、客演の人がいたよね?

小林 後輩の芸人さんも入れて、ふたりでやるコントもあれば、5人ぐらいでやるコントもあった。でもそれって結局、今僕がやっていることなんですよ。
オークラ 確かに、あのときやっていたことに近いなと思う。ただ、ラーメンズでは3回目からふたりだけになったじゃない? さっきも触れたけど、そこからいわゆるラーメンズという型が始まったんだなと思っていたけど。
小林 まあ、そう見えるかもな。
オークラ でも、第1回から第4回目までは、映像としてパッケージ化されてないんだよね?
小林 そういうアイデア自体はあったけど、してない。僕の中で「これをラーメンズとする」というものがある程度、積み重ねられた状態になった第5回目からは、出してもいいかなと思ってパッケージ化したけど。
オークラ なるほど。でも、そこまでの単独も面白かったけどね。
小林 不安定さもあったけど、それも若さだし、まあ面白くはあったかもしれないね。

(つづく)

編集、文:小杉厚
写真:永田崚
ヘッダーデザイン:渋木耀太


【お知らせ】ル・コント『この世界に19文字の文章など存在しない』公演詳細

※各地未就学児の入場不可となります。
※その他の詳細、注意事項などは各公演ページよりご確認ください。
東京
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愛知
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大阪
岡山
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●作品詳細はコチラ

●東京公演 【立見指定券】発売決定!詳細はコチラからご確認ください。

●仙台・愛知・福岡公演:3月14日(土)AM10:00~チケット一般販売開始!

●大阪公演 公式HP先行受付中:https://eplus.jp/leconte-o-hp/

受付期間:~3月16日(月) 23:59
当落発表:3月19日(木)
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※第3希望までお申し込み可能