多治見、今夏の記憶
この前の最高気温は34℃。
つまり猛暑日に到達していないということだ。
真夏日までしか上がらなかったからもうこれは秋!
真夏日は秋!
さて、そんな雰囲気が漂っている今日この頃だが、今夏の写真整理にはピッタリの頃合いにも思える。
40℃の中駆け回った多治見を、まとめてみた。

ながせ商店街の夏祭り。
狭い路地に数多の屋台が出店して更に狭くなった商店街は濃縮された活気にあふれていた。

祭り会場を離れ街並みのよく見える丘へ来ると、その活気はほぼ感じられず、いつも通りの街がただそこにあった。
浴衣の人とすれ違うからだろうか。いつもと同じ街並みなのに、いつもと異なる雰囲気を醸し出しているように感じた。

今夏始めての入道雲。
今年も夏が来るのかと、えも言われぬ高揚が巻き起こったのを覚えている。




その後、一夏にわたって撮った入道雲だ。
ただ大きく、雄大なその姿を見上げる時、テーマパークに行ってそこの世界観に入り込んでいるかのような、自分が今夏を生きているという実感を得たことによる感慨がほとばしっていた。
ある日、廿原へ向かうため、山道をひたすらに漕ぎ続けた。
轍が残る道で、それだけ往来が少ないのだと分かる。
木漏れ日が道路と、並行する清流とに分け隔てなく差し込む姿は美しく、それを上手く撮れない自分とスマホに無念を抱いた。


清流を渡り、切通しを抜け、山を越えると、大きな峡谷が待ち構えていた。息を呑んだのは言うまでもない。

そんな山を越えた先に現れたのが、廿原の風景だ。
廿原は多治見最大の秘境といってもいいほど、のどかな田園風景が広がる場所だ。

高台から見下ろすとその様相がよく見えた。
美しい。香りも音も景色も、すべてが多治見市街にいたときとは異なり、たった10キロほどしか離れていないのに遠く別世界へと足を踏み入れたような気分になった。
その帰り。今度は川沿いを通ることにした。先程の山道とは別ルートだ。

谷間からちょうど特急しなのが通っていった。ほんの数メートルだけトンネルから出る区間だ。

数日前の大雨で増水した土岐川を越え、ひたすらに進んだ。
夏を、突き進んだ。
別の日、私は池田にある神社を訪れていた。

鳥居をくぐる。個人的にはこの下の写真がかなりお気に入りだ。


全体的に古さを感じる稲荷神社で、鳥居も所々朽ちていた。
次に大きな地震でも来ようものなら、きっとこの神社は完全に壊れてしまうだろう。

奥の院へと向かう道。
こちらは更にひどい劣化のしかただった。

お稲荷様、こんにちは。
さて、個人的にはこれも好きだ。

越えていく太多線。
似たような構図で中央線も撮った(下の画像)が、どちらの方がお好みだろうか。


夕暮れ時。
個人的に一番好きな時間帯は黄昏時だ。
ノスタルジックで、それでいて何か物語が始まりそうな、プロローグとエピローグとが交差する時間、それが黄昏時だ。

でも夜も好き。

やっぱ昼も好き。

手前に看板と緑があるって、日常と非日常とが融合している感じがして面白い。

川と山と空と雲。
この日の気温は39℃だった。目の前に見える山の中には多度神社がある。これはこの地域の中心的な神社で、多治見市の文化財に指定されているらしい。


土岐川河川敷。
まっすぐに続く道の先には雲と山。
どこまでも行きたい。そう感じた。

土岐川と空の青さが眩しく光る。
この撮影場所のすぐ隣に、多治見市産業文化センターはある。
多治見市産業文化センターから見た街並み。オリベストリートと土岐川、その上にそびえる入道雲に息を呑んだ。


モザイクタイルミュージアム。間違いなく多治見で最も有名な場所だろう。
この建物が位置する笠原町には、田舎ならではの景色が見られる。

笠原盆地の最奥部。右側の山裾は笠原富士のそれだ。
一段上がると美しい池がある。一号池だ。青い空、緑の山、そしてエメラルドグリーンの湖面が美しく照り映えている。その奥には公園とレトロな集合住宅、反対側には街並み、山並みが見て取れる。





笠原からの帰り。
新多治見駅から笠原駅までを結んだ東濃鉄道笠原線跡である陶彩の径を通る。途中の切通しから木漏れ日が差していた。地面にぽつりぽつりと光の筋を落とす姿は流れる清流のようで、神聖なものを感じずにはいられない。

流れる清流といえばここもだ。
小川沿いの小径。陶彩の径から分岐する歩道だ。ここには小川が流れていて、中に入れるスポットがある。


この水は透明度が高く清らかで、水深も浅い。子どもの遊び場にもぴったりだろう。
多治見駅南立体駐車場の屋上。駅前の景色がよくよく見える。


雲が所々浮かんでいる。よくある風景ではあるが、それが美しいのだ。

太平公園の噴水。小さいながらも迫力がある、「動」の水だ。
でも、夏はもう終わり。
緑のモミジの一部が夕焼け色に染まりはじめた。

路傍には、緑の栗が落ちていた。

長くて、短い、一夏という冒険。
その最後の瞬間が訪れようとしている。
「夏が終わった」という明確なラインも基準もない。
ふとした瞬間に、昨日とは世界が異なるという事実に気付くのである。
流転する時の中で、新しい季節に入り込む時、ふと回顧する場所は、
また、1年後にお預けだ。

これが、最後の入道雲かも、知れない。

日が昇り、

西へ西へと動き、

そして

沈むように。
今年も、夏が、終わる。
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