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「コンビニ人間」ー変わっている私が普通にみられたくて苦しかった話

小説『コンビニ人間』を読んで、しばらく呆然としてしまった。

主人公・古倉恵子は、子どもの頃から「自分は普通ではない」と感じてきた女性だ。コンビニというシステムに身を置き、店員としての役割を果たしているときだけ、「普通ではない」から解放されて生きることができる。
彼女にとって、表情や言葉、やるべきことについてマニュアルがあるコンビニ店員は、マニュアルが明文化されていない日常生活よりもはるかに生きやすいものだった。

私も長い間、一生懸命、普通を演じてきた気がする。普通の人に見られるために、会社員をしていたのかもしれない。子供のころから「ちょっと変わってるよね」と言われることが多く、どこにいても“浮いている”感覚があった。だけど私のどこが変わっているのか、誰も教えてくれなかった。

この小説のおかげで、変わっていると言われてきた理由が分かった気がした。そして、周りの人が私をどういう目で見て、どういう思いで接していたのかもわかった気がした。
作中で主人公に投げかけられる心ない言葉の数々が私自身に向けられているようで、心が痛くなる場面もあった。
それでも、物語のラストは主人公の決断が清々しく、爽快感があった。穿った見方かもしれないけれど、世間にあふれる“感動物語”を皮肉っているような感じもして、おもわずニヤリとするようなユーモアにあふれていた。

今、私は会社を辞め、働き方も暮らし方も、自分のペースを取り戻すための時間に入っている。
普通の人のふりをするための人生じゃなく、自分が納得できる毎日を生きたい。それが、私にとっての「社会復帰」なんだと思う。


読んだきっかけ

読んだきっかけは、Youtubeの紹介動画。
生き方を模索している時期にこういう小説に出会えたことに感謝。
芥川賞受賞作とのことだけど、会社員時代は小説を読む余裕がなかったし全然知らなかった(読書するとしても、自己啓発書かビジネス書(-_-;))。
今、自由な時間を得て、こういう小説を読むことができて、とても幸せです。


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