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⑤ 夢を、今度こそ自分の手で掴むために

奪われた5年は、無駄じゃなかった。

この5年間、僕は夢を追っていた。
でもそれは、自分の夢だったはずなのに、いつしか他人の都合で形を変え、
気づけば、僕の時間も、お金も、自尊心すらも奪われていた。

「信じれば成功できる」
「お前にこんなチャンスを与えるのは俺しかいない」

そんな言葉にすがって、数百万円の出資を繰り返し、
事務所を借り、交際費を払い、借金を重ねた。
いつしか、夢は「生き延びるための手段」になっていた。
そして僕は、自分が何のために頑張っていたのかさえ見失っていた。


でも、振り返って今、ひとつだけ確信していることがある。

この5年間は、無駄じゃなかった。

騙された。搾取された。
でもその中で、僕は「自分の弱さ」と向き合うことができた。
誰かに認められたいという欲。
実績のなさから来る焦り。
“自分には何かが欠けている”という思い込み。

それが、他人の言葉にすがらせ、他人のビジョンに乗せられ、
そして人生を委ねてしまった理由だった。


今の僕は、違う。
「もう騙されない」という強がりじゃなく、
「自分の人生を、自分の意思で選ぶ」という覚悟を持った。

かつては「自分の身の丈に合った夢を持とう」と思っていた。
でもそれは、可能性を閉ざすことでもあった。
僕はようやく気づいた。
“今の自分”だけを基準にしていては、どこにも行けないと。

僕はもう、「自分には無理だ」とは言わない。
実績がなかったあの頃も、スキルがなかった過去も、
確かにそれは事実だった。
でも、未来の可能性まで否定する理由にはならない。


僕には、もう一度やりたい夢がある。
それは、かつて他人の手の中でねじ曲げられたものかもしれない。
でも、今度は違う。
今度こそ、自分の手で、自分の意思で、その夢を掴みに行く。

そのために、仲間もいる。
本当の意味で「支え合える」関係が生まれた今、
僕はやっと、夢をもう一度語ることができるようになった。


この5年間で失ったものは、確かに大きい。
でも、失った分だけ、得たものもある。
誰にも頼らずに進むことなんてできないけど、
誰かに依存しきって生きていくことも、もうしない。

僕は、今度こそ、自分の足で立つ。
そして、本当に欲しかった未来を、自分の手で掴みにいく。

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