Photo by
sayakamori
【エッセイ】わたしはしっている
このおかねがあれば、あれがかえることを!
当時幼稚園児のわたしは、1000円札を握りしめ、直線距離500メートル先の個人商店へと向かった。
母に内緒で、ひとりで。
目をキラキラ輝かせながら、見知った道を歩き始める。
私は、ほう、れん、そうが苦手である。報告、連絡、相談のほうれんそうだ。
大人になった今でも苦手だ。三つ子の魂百までというが、筋金入りの、ほう、れん、そう嫌いだったんだろう。
(ちなみに野菜のほうれん草も嫌いであった。)
幼稚園児の私はなにを思ったのか、まだ幼い妹のために、チュッパチャップスを買いに歩いて出かけたのだ。
正直道中何をしたかは覚えていない。
覚えているのは、
個人商店までの真っ直ぐな道路。
春の暖かな風。
道路の横に青々とした雑草が生えていたこと。
個人商店のおばあちゃんに1000円を渡して、チュッパチャップスを買ったこと。
帰り道で、母の車が前から走ってきて、車から降りた母が心配そうな顔をしていたこと。
誇らしげに、チュッパチャップスを見せたこと。
今は1児の母なので、親の立場になってみるとたまったものではないなと思います。みなさんはこどもから目を離さないようにして下さいね!
ただ、じぶんで、人のために何かしよう!よろこんでもらおう!と思ってお金を使った、大切な思い出です。
ちなみに、妹とは今でも超仲良しです。
