出版社さんから新聞広告を出しましょうと提案がある
発売半年以上経って、なぜいま新聞広告?
2024年12月、私は妻と共著でがんとの向き合い方に関する本を自費出版で初出版しました。
初速での販売好調で、2025年2月 2刷重版となりました。
発売開始して半年が経った頃、出版社の担当者さんから、本の新聞広告を出しませんかとメールが届きました。
特にイベントがあるわけでもなく、売れ行きもすっかり落ち着いてしまっていました。
なぜ今、新聞広告??
新聞広告は非常に高額な費用がかかるイメージがあります。
95%以上のリアル書店に配本されていない私の本の新聞広告を出しても、対費用効果が釣り合わないと思いました。
ただ、出版社の担当者さんからのメールを読むと、費用は私が出す必要はないようなのです。
それなら、新聞広告を出すことに賛成しない理由はありません。ありがたい限りです。
書籍の新聞広告っていくらかかるの?
本の宣伝のための新聞広告って、いくらかかるのでしょうか。
私が出版社の担当者さんから提案されたのは、毎日新聞全国版の半五段広告です。そのスペースに私の本と他の著者さんの本1冊の書籍広告、出版説明会の案内を掲載するというものです。
インターネットで調べてみると、毎日新聞全国版の半五段広告は正価511万7500円と出てきます。
500万以上!?。
書籍広告は実際には正価よりはかなり安く掲載できるそうですが、それでも数百万はするのではないかと想起されます。
私のスペースの料金は?
実際に出版社さんが出稿した書籍広告費がいくらだったのかは、私には分かりません。
仮に4割引の300万円くらいの広告費に割引があったとしましょう。
半五段広告の三分の一が私の本の広告スペースです。半五段広告が300万だとすると、私のスペースは100万円に相当します。
新聞広告は大変高額なので、よく売れていて出版社がさらに売り伸ばしたい本以外は、基本的に著者が自腹で負担して広告を出しているようです。
これは自費出版でも商業出版でも変わらないようです。
初出版の本であれば、よほど売れ行きが期待できる著名人でない限り、出版社さんがいきなり新聞広告を出してくださることはないでしょう。
出版社さんとしては、出版説明会の案内を掲載するという目的があるといえ、なぜベストセラーでもない私の本の広告を一緒に載せてくださるのだろう、しかも著者の金銭的負担はないというのです。
不思議に思いました。
私が出した推論
発売から半年以上経って、特に大々的に宣伝できるイベントもなく、95%以上のリアル書店には発売開始後一度も配本されていない自費出版の本を、出版社負担で毎日新聞の全国版に広告を出すというのは、常識的に考えればあり得ないのではないでしょうか。
私自身、非常に何故だろうと考えました。
ただ、出版社さんから新聞広告を出しませんかと提案してくださっているのです。その理由をしつこく詮索するのも無粋に思えました。
良い提案には乗っかればよいのです。
考えた結果、自分なりの結論に至りました。
本の売り上げ金が精算されて、出版社に入金されるのは、発売半年後経ってからだという情報を目にしたことがあります。
私の本は、ちょうど初版が出てから半年が経っていました。
税込1650円の本ですが、実売は1000部以上は超えています。
自費出版で制作費を著者が負担しているので、出版社に入る売り上げはすべて利益になると考えられます。
仮に本体価格の65%が出版社の取り分としてみると、1冊あたり1500×0.65=975円が出版社に入金されます。
実売1000冊の時点で、975×1000=97万5000円になります。
なるほど、新聞広告において私の本の宣伝のために必要な占有面積にかかる料金は、自分の本の売り上げで十分に賄えるということではないかと推察しました。
それなら、この不思議なタイミングでの新聞広告の提案にも合点がいきます。
当初、出版社の担当者さんから、書籍の一般的な返品率は4-5割くらいで、私の本もそれくらい返品になるかもしれないと、発売前に聞いていました。
実際に発売してみると、発売半年後の時点で、出版社在庫は220-230冊程度だと報告を受けました。
当時の発行部数2000部に対し、私の本は返品率が11%程度と予想を大きく下回っていたのです。
これは間違いなく、私の本単体で出版社さんには利益が出ていると予想されます。
その売り上げ金が入ったから、ご褒美として新聞広告の出稿を提案してくださったのだろうと受け止めました。
自分で稼いだ広告費なら遠慮はいりません。
新聞広告の出稿お願いしますと、出版社の担当者さんにメールを返信しました。
実際の出版体験に基づいた話題を綴っています。
出版に興味がある方の参考になれば、幸いです。
マガジン“2刷のあと編”で、2刷重版後のエピソードをまとめています。
