私はお金をもらっているから

ホンジュラスでコミュニティ開発隊員として活動し始めて1年弱。
この職種は、とにかく関わる人が多いです。
配属先NGO職員、その資金を拠出している民間企業の社員、市役所職員、市議会議員、地域の起業家、小学校、中学校、などなど。
最初の頃は全然名前が覚えられず苦労したものですが、だんだん名前と顔も一致し関係性もできてきました。

そして、関わる人が多いとその分交際費がかさみます。
毎月2人ずつくらいのペースでお誕生日会があり、しかもその人の子どもとかの誕生日も考えると、プレゼント代の出費も増えます。
他にも一緒に働いた後にご飯に行ったりすると、関係性によっては私が奢ることもしばしば。

家計簿をつけていますが、半分以上が交際費のこともあり、とにかく交際費による支出が大きいなと気がつきました。
私はもともとめちゃくちゃケチで、奢るのも奢られるのもあまり好きではありませんでしたが、この国に来てからその考えが変わってきました。

なぜなら、私は平均的なホンジュラス人よりもよっぽどお金を持っているからです。
JICAからの生活費手当でもらえる金額は、もちろん日本で会社員していた時よりは比較にならないくらい低いものですが、ここの国では中の上くらいの階級の生活が送れます。
特に私は単身で、養っている家族もいないので、ホンジュラスで生活する分には、正直十分です。

もちろん生活は質素。毎日自炊だし、服も古着しか買わないので、大金持ちみたいな生活は送れません。でも熱が出たら病院に行けたり、医療関係は保険でカバーされているので、緊急時の出費についてもそこまで大きく気にする必要がありません。

対してホンジュラス人は保険に入っていないことも多く、本当に、「その日暮らし」の生活を送っています。
最低月収は大体500ドル(7.5万)くらいですが、これは法的に認められた会社や公務員だったらの話。
田舎で小さな商店を営んでいる人の多くは法人登録せず、従業員は1日中働いて7ドル(1200円ほど)しかもらえていません。
物価は、物によりますが、大して日本と変わりません。
また、そもそも失業率がとても高く、仕事がない人もたくさんいます。

家族に1人会社員をしている人がいたとしても、子供や失業している兄弟、親の分の支出もカバーするのでは、本当に毎日がギリギリになります。

でも、そんなギリギリなホンジュラス人ですが、本当にいろんなものを分け与えてくれます。コーラやお菓子を奢ってくれたり、私が「金欠だ!」と騒いでいればお昼ご飯を奢ってくれたり。
毎日ギリギリでその日暮らしの生活を送っているにも関わらず、分け合う心を持っています。
以前職場の人に「日本人はケチだよね」と言われたことがありますが、日本人として、ちょっと恥ずかしいなと思いました。

だって、事実として、一般的なホンジュラス人とは、私たちボランティアは懐事情が全然違うんです。
ホンジュラス人の多くは、前に挙げたように、給料を上げようにも、自分の努力ではどうしようもない環境に生きています。

だからこそ、今もらっている手当を自分のためでなく、可能な限り人のために使おうと思うようになりました。
例えば、私の同僚は、会社からのお金では家族を養えないので、SHEINで服を買って転売する副業をしています。
SHEINから直接買った方がよっぽど安いことは百も承知で、私は彼女たちから書います。
ちょっと時間に余裕がある時は、「包装を工夫すれば?」「ジーンズが欲しいから次はよろしくね」とか色々意見しながら、もうちょっと効率的に売る方法はないかなあと一緒に考えたり。

お金に限らずとも、ちょっとめんどくさいような仕事も率先してやります。
上から目線な考えかもしれませんが、その分、私はお金をもらっているからです。

ホンジュラス人がその日暮らしの中でも私にいろんなものを分け与えてくれたように、お金も時間も比較的ある私が、それを分け与えたいと思います。

もちろん、お金を使う人は選びます。たくさん手伝ってくれる人、いつもお世話になる人に限って使っているので、金づるみたいな扱いをされたことはありません(笑)

上から目線な考えだなあと自分でも思いますが、もらっている分地域に還元するのが、私にできる直接的な支援の一つだと思っています。

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