子どもだった頃の、いちばんの幸せ
私は小学校の放課後の時間が好きでした。
一輪車が好きで、ホッピング(ジャンプするやつ)でもよく遊んでいました。遊具を引っ張り出す瞬間のワクワクがたまらなかった。
一人っ子で、家に帰っても親がいなかったので、運動場でギリギリまで遊んでいました。友達と一輪車でぐるぐる回ったり、なわとびをしたり、気が向いたらドッヂボールにも混ざったり。帰り道に駄菓子屋さんに寄って、どんぐりガムを食べながら帰るのです。
子どもの頃、私はいつも「早く大人になりたい」と思っていました。
自分のお金で好きなものを買って、夜更かしもできて、誰にも怒られない。大人はなんでも自由にできる存在に見えていたんです。だから子どもであることが、物足りなくて、窮屈でもありました。
でも、いざ大人になってみると。「自由ってけっこう大変だな~」と思うわけです。お金、仕事、家事に育児。すべての責任を背負う中で、「大人は大変だ!」としみじみ思います。
こうやって振り返ると、子どもでいられた時間そのものが、実はいちばん幸せだったんだなと気づきます。
夏休みには市民プールへ通ったり、ラムネを飲んだり、近所のお祭りに行ったり。生活の心配なんてな~んにもせずに、「今日は何して遊ぼうかな」「うまい棒は何味にしようかな」なんて考えていたあの時間。とても貴重でした。
そして今、私は子どもを育てています。今の子って忙しいですよね。YouTubeもあるし、習い事もあるし、友達ともつながっていたい。大人より予定がパンパンなんじゃない?と思うこともあります。
それでも目の前の子どもは、「早く大人になりたい」と言ったかと思えば、「ひとり暮らしするのは怖い」とも言う。それを見ていると、「そう考えられる時間もまた貴重だぞ」と思うのです。大人になったら、どうやったって、どうにかしていかなきゃならないのだから。
大人になりたい気持ちと、まだ子どもでいたい気持ち。その両方を同時に抱えている姿は、子どもであること自体を楽しんでいるようにも見えます。
そんな日々をそばで見守れることが、今の私にとっての幸せです。かつて私が「早く大人になりたい」と思いながら過ごしていた時間。その尊さを、今は親としてもう一度味わっているのかもしれません。
子どもの頃の幸せって、きっと「子どもであること」そのもの。そして今は、その時間を子どもと重ねて過ごせることが、私にとっての幸せなんだなぁと思います。

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