星野源のウイルスに感染した日|星野源『Pop Virus』


初めは、ミディアムテンポの綺麗な曲に入るノイズ音が気になった。

星野源『Pop Virus』

そのザラザラしたノイズ音は、テレビの砂嵐をカラーにしたみたいな、嫌な音。

まるで、耳から脳に侵入してフラッシュで違和感を焼き付けられるみたい。

うわー、なんでこんな音入れるの?

ザワザワして嫌な感じ。

あ、タイトルにあるウイルスってこれ?

でも、こんなに嫌な印象のノイズ音なのに、聴き終わる頃には全く気にならなくなった。

あんなに嫌だった音が、気にならなくなるって変じゃない?

つまり、リスナーをウイルスに感染させて侵食したってことだよね?

でも、星野源は何がしたいんだろう?

この曲を深く聴けば聴くほど違和感で溢れて、もっと違う何かが仕掛けられてる気がした。

歌詞には、強い音楽愛が綴られている。

「口から音が出る病気」など、何となく音=マイナスな印象。

君=音楽とすると、「闇の中で君を愛してる」など、音楽(君)=プラスな印象。

あのノイズ音がウイルスの表現なら、音=ウイルス?

音楽と音ってこんな風に善と悪に分けられる?

音楽は愛してるのに、音はウイルス?

うーん?

難しいけど、絶対何かあるよね。

ノイズ音がザラザラしているから、今度はツルツルした音を探すことにした。

1:57から始まるサビで入るシンセサイザーの音って、丸くてツルツルしてる気がする。

何となく、ウイルスになる前のピュアな音っぽい。

完全に直感だけど。

これが愛する音楽の表現かな?

サビで真ん中からこの音が聴こえてるってことは、大事な表現なんじゃないかな?

もう一度歌詞を読むと、情熱的な音楽への愛が胸に響いて、この曲がとても愛おしく感じた。

うわー、星野源がリスナーをウイルス感染させたかったのはこういうこと?

ウイルスを通してこの曲を好きにさせるのが目的・・・待って、違うな。

だったらあのノイズ音とピュアなシンセサイザーの音は何?

そもそも、歌詞が胸に響いたなら、あのふたつの音は要らなくない?

もう一度しっかり聴こう。

0:32で1回目のノイズ音。

あっ、0:38で何かが割れるような音がする!

割れるような音の後にノイズ音だ!

ここでウイルスが侵入した?

0:51では、右から左に流れる効果音と、ノイズ音。

この音は、コピー機の光みたいなイメージで、侵入したウイルスがインストールされた気がした。

完全にハックされてるじゃん!!

でも、ノイズ音はまだ目立ってる。

一体どこで・・・

あっ!!

待って!ヤバイ!

見つけた!!

1:57からのサビで控えめに入ってきたピュアなシンセサイザーの音。

丸くてツルツルしてるこの音は、2:21の2回目のサビで徐々に大きくなっていく。

まるで、ノイズ音を隠すように。

このことに気がついた時、鳥肌が立った。

ノイズ音とピュアな音は 共 犯 だ!!

うわー!そっか!そうだよね!

音と音楽だもんね!

敵対する訳がない!

興奮で頭が覚醒してる。

霧が晴れたような爽快感。

でも、まだ終わってない。

じゃあ、星野源の目的は?

そもそも、このウイルスって悪なの?

もしこれが、ウイルスを使って愛する音楽沼に誘うための罠だったら?

誰彼構わず愛する音楽沼に誘う?

それじゃ強引すぎる。

でも、相手が愛するファンだったら?

ここで、全部のピースがハマった。

星野源は、狂気とも言えるほどの音楽愛の沼に、愛するファンを呼びたいんだ!

感染させて、侵食して、一緒に音楽沼に浸かりたいって事じゃない?

あくまで個人の妄想だけど、そう捉えるととんでもなく緻密な罠を仕掛けた曲だと思った。

全部が繋がった状態で、もう一度じっくり聴いてみる。

「刻む 一拍の永遠を」は、愛する音楽を奏でる一拍が永遠なんだ。

2:20で右から左に流れる効果音。

2:45でもう一度、ダメ押しのような効果音。

もう逃がさないと言われたように、またウイルスが侵入した気がした。

この曲を聴けば聴くほど沼にハマっていくのが分かる。

凄い曲だ。

是非、この音楽沼への招待状を受け取って、自分の耳で体験して欲しい。

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MVを観ると、割れる音の正体や効果音の演出が分かりやすくて、また別の印象を受ける。

本当に凄い曲だ。


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🎧✨

気づいた音について衝動的にXでポストしてます。
エッセイにしない物もあるので興味のある方はどうぞ


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