選挙制度 ◆死票の上にのさばる強権者

トランプ氏みたい極端な人がナゼ大統領に当選するのか?―真実を伝えるメディア以上に惑わす力が強い、大政党に有利な選挙制度…など色々考えられます。
(根本的には、資本主義の爛熟段階にあって国民多数に難義をもたらしているアメリカを維持しようとする二大政党が強すぎて他の進歩的政党が見えづらいこと、更に、アメリカの現状を社会政党科学的に分析して次の段階の社会主義に進もう!とする政党が見当たらないこと)
特に二大政党が各州の選挙人をオセロゲームのように取合い、国全体の総得票数と無関係に当選でき、結果的に大量の死票が出る仕組みです。この点で、日本の小選挙区制の問題を見つめ直す必要が無いでしょうか。

参院の一人区で野党は?
自公政権が過半数割れの衆院の次に参院は選挙でどうなるのか?一人区で野党共闘はどうなるのか?共産党はどうするのか?との声が聞かれます。19,22年の参議院選挙では一人区で共産党が立候補の予定者を沢山降ろして、共闘できた他党と力を合わせて当選者を増やしました。衆院選でも一人区で前進の実績を作ってきたのに、自民党や追随政党、連合までもが事実に反する攻撃で共闘体制を非難し壊す策動が続きました。
野党であれば纏まってほしい!との思いは御尤もで共産党は国会内外で政策で一致したところで国民要求に沿って頑張ってきたし今後も不変です。しかし選挙共闘は自民党追随の野党もあるし、何のための共闘なのか軸の明確化は大事です。数合わせになると座標軸がずれたまま、時々の筋違いな圧力に流されます。  

スジの通る共闘でこそ!
選挙共闘は護憲・軍拡阻止など国政の基本点で一致しないと野合になり、つど、予算や法案で賛否が分かれ、国民に責任をとり切れなくなります。
今では護憲・軍拡阻止が不明確な野党がとにかく共闘体制を組んで自公を参院でも追い落とそうという流れが太くなってきました。しかし基本が自公路線と大きく変わらない姿勢・政策で一人区に勝利しても国政を転換できましょうか。方向性は自民と殆ど変わらず財界本位・米国追随の政治が続きませんか。
一人のみ当選の選挙区が多いと、死票が多く様々な国民の意思が汲み上げらにくく、民主的と言えません。参院でも一人区は問題あり!で比例基本のブロック制を重視すべきです。
死票山積みの小選挙区制
 衆院に小選挙区が導入されて30年、その後も比例議席は減らし小選挙区の比重を高める逆行が重ねられてきました。
そもそも小選挙区制導入の「政治改革」は“問題のすり替え”でした。80年代末から相次いだ金権腐敗事件の温床となった企業・団体献金は認めたまま、当時の非自民連立諸党と自民党が「政治にカネがかかるのは(同じ選挙区で複数の議員を選ぶ)中選挙区制度のせいだ」と、もっぱら選挙制度の問題にすり替えたのです。
 このニセの「政治改革」の狙いと、民意をゆがめ、死票が多いなど問題点を当初から指摘し衆参両院で反対したのは日本共産党だけでした。
 実際に、昨年10月総選挙の「死票」は全国で約2,828万票にも上り、小選挙区得票の52%でした。
 過去10回の総選挙をみると、小選挙区で比較第1党となった政党が4割台の得票率で6~8割もの議席を占めたことが7回もありました。小選挙区制は多様な民意を切り捨て、大政党有利に民意をゆがめ、「虚構の多数」を生み出す根本的欠陥をもっています。
 さらに小選挙区制では「1票の格差」の解消として毎回小選挙区の区割り変更で、市町村の行政区や地域を分断する異常な線引きを押し付けられています。

比例でこそ民主的!
 30年前に自民党総裁として小選挙区制を推進した河野元衆院議長は「失敗だった」と公言。石破首相は「約30年の現行制度の歴史を踏まえ、党派を超えた検証が必要だ」と述べ、小選挙区制の弊害を認めたと言えます。先月、選挙制度検討の協議会設置が決まりましたが、今度こそ比例基本の選挙制度をめざすべきです。
なお、協議の点でも「非自民」を看板にした細川内閣の時に野党だった自民党との密室談合が繰り返されて今の小選挙区制成立に至ったことを想起したいものです。
また、大手新聞幹部らが選挙制度審議会の委員に選ばれ賛成のキャンペーンを強めて、日本共産党・「赤旗」は蚊帳の外に置かれ正論が広がらなかった経過もあります。こういう問題でも権力の監視役は大事です。

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