始まる最終決戦、27年ぶりの激突―NBAファイナルを左右するポイント
今季のNBAファイナルが、ついに始まる。
東はニューヨーク・ニックス、西からはサンアントニオ・スパーズが舞台に立つ。
遡ること27年前、両者は同舞台で激突した。その際はスパーズが5戦でニックスを下している。
名門ニックスはそれ以来初となるファイナルの舞台に返り咲いた。ニューヨーカーは狂喜乱舞だ。対するスパーズは12年ぶりの王座奪還を狙う。
今季のNBAカップ決勝でも死力を尽くした両チームが、今度は本当の最終決戦へと向かう。
今回はその頂点を決めるシリーズを左右するポイントをまとめていく。

まずは今季の直接対決。
① 2025年12月16日(NBAカップ決勝/ラスベガス)
ニックス 124-113 スパーズ
② 2025年12月31日
ニックス 132 @ 134 スパーズ
③ 2026年3月1日(レギュラーシーズン)
スパーズ 89 @ 114 ニックス
NBAカップの結果も含めると、2勝1敗でニックスが優位に立っている。
1.ファストブレイクポイント

両者共に今プレーオフでファストブレイクポイントが多いチームだ。(ニックス1位、スパーズ2位)
加えて被ファストブレイクポイントも、両者が2トップとなっている。(ニックス1位、スパーズ2位)
つまり、お互いにファストブレイクポイントを多く取りながら、相手チームのファストブレイクポイントも最小に抑えていることになる。
ニックスはエース、ジェイレン・ブランソンはもちろん、ジョッシュ・ハートも常に最前を走る。ハートはリバウンドを奪取してから、一人で得点まで完結できる。
スパーズも3ガードのディアロン・フォックス、ステフォン・キャッスル、ディラン・ハーパー、全員がスピードに長けている。
お互いが走り合えば展開もスピーディーになり、視聴者側も見応えのある試合になるだろう。
2.リバウンド争い

バスケットボールの基礎中の基礎だが、やはりリバウンドの重要性は欠かせない。
ニックスはセカンドチャンスポイントが今プレーオフにてリーグ1位の17.7得点を記録している。オフェンスリバウンド%(自分たちのシュートミス後にどれだけオフェンスリバウンドを獲得できたかを指す%)は34%でリーグ3位だ。指の怪我をおしながらの出場となるミッチェル・ロビンソンは、リーグ屈指のオフェンスリバウンドマシーンだ。
恐らくウェンビーはハートにマッチアップをする。ウェンビーがインサイドでより多くの時間守備をするために、一番シュートが下手なプレイヤーとマッチアップするからだ。
ただそうなると、スパーズは背丈と体格があるプレイヤーがウェンビー以外居ないため、恐らくガードのキャッスルがカール・アンソニー・タウンズとマッチアップする。タウンズは対ガードとなればインサイドを蹂躙できるし、オフェンスリバウンドの処理も容易くなる。
ただ、対するスパーズもリバウンド%が3位である。エース、ビクター・ウェンバンヤマや、ルーク・コーネットのインサイドの奮闘に期待したい。
3.OG・アヌノビー&ビクター・ウェンバンヤマ

次はXファクターについて。
アヌノビーは前回、キャブスとのECFから引き続きの選出で、やはりアヌノビーのディフェンス力は重要だ。アヌノビーは、ウェンビーに100ポゼッション以上マッチアップした選手の中で一試合における失点が一番少ないという。
またオフェンスでも爆発力を兼ね備えている。アヌノビーが攻守でニックスを勝利に導けるか。
スパーズはベタではあるが、やはりウェンビーの出来次第だ。
恐らくディフェンスでのマッチアップはハートになるはずだ。ハートはオフェンスにおいては多彩なスキルがある訳ではなく、また3P%も30%程度なため、ほとんどをコーナー待機や、スクリーナーとして働く。
ただハートはフィニッシュスキルはある程度備えているため、パスを受けてからドライブしフィニッシュをしたり、もしくはアリウープパスやキックアウトなどパスを捌いて展開を作ることが出来る。
ウェンビーはハートに対応するかしないか、その線引きをしっかりと引くことが大事である。
なんといってもニックスのエースのブランソンは、今プレーオフでドライブからの得点が12.8得点をリーグ最多であるからだ。チームとしてもリーグ2位のドライブからの得点を記録している。
ついに本日、NBAファイナルは始まる。
10月下旬から始まった2025-26シーズンもいよいよ最終盤で、ニックスとスパーズは、全てをぶつけて鎬を削り合うだろう。
ニックスが優勝となれば、1973年以来の偉業だ。世界一熱狂的なニックスファン達は、優勝すれば連日連夜お祭り騒ぎになるだろう。
対してウェンビーは、ティム・ダンカンのキャリアをなぞるように優勝が出来るのか。ダンカンのようにキャリア早期で優勝すれば、今後の話題は、ウェンビーはどこまで歴代選手ランキングに上り詰めるか。これで持ち切りだろう。

今日から全てが決まる戦いが始まる。最後まで見届けたい。
