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もう作らない 🔥4

あれから、2週間。


私は父のご飯を、まだ作っていた。

メニューはほぼ毎日同じ。
焼き魚、おひたし、味噌汁、ご飯。

「ご飯です」

それだけ声を発して、お盆を
父の部屋の前の、床に置く。

父は食べたくないものは食べない。
作れば作るほど、私のお金はなくなっていく。

無表情で、淡々と作り続けた。

22時をすぎて、台所に行くと
お盆はいつもテーブルの上に置かれていた。

……今日は、サバか。

お盆の上に乗ったお皿。
焼き鯖が作った時のまま、お皿に乗っていた。

父は、気に入らないものは、
食べずに返してくる。

全く手付かずで置いてあることもあった。

私、なんのために作ってるのかな。
なんの意味があるのか全く分からなかった。

母からは、何も言われなかった。
私も聞かなかった。

頼んだくせにお金を出さない母も、
私の味方だとは思えなかった。

その日、私は家の中で一人だった。

────

ある日。
父の部屋に用事があって入る。

1歩入って、足を止める。

目を疑った。

部屋には山積みにされた、
食べ終わったカップラーメンの空容器。

「私のご飯は……?」

思わず声が出そうになった。
人が作ったご飯を食べず、説明もせず
カップラーメンを食べる――。

先日ひっくり返されたお盆のことも、
まだ納得していなかった。

もう何も湧いてこなかった。
冷めた目で、積み上げられたカップラーメンの山を
見下ろした。

誰にも、何も言わなかった。

その日から、
私は父のために台所に立つことをやめた。

──────────
🫧この形の私

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