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逃げられない時間 🔥4

座っているだけで、時間が重く押しつぶしてくる。

何をしても、何を考えても、逃げられない。

終わるはずのない時間が、ただ目の前に広がっていた。

それは、紛れもない
地獄だった。

いつ終わるのか、
誰も教えてくれなかった。

────

父は、怒鳴った。

勉強をしない私に。
最初は週に1回だった叱責が、
徐々に週2回、週3回へと増えていった。


「みのり、来い」
それが、地獄のスタートだった。

「座れ」
正座させられ、父は延々と自分の思いをぶつけてくる。

酒を飲みながら、タバコをふかし、
大声でまくし立てる。

「思いがすべてだ!
性根を据えてやる事、それが全てだ」
それが父の口癖だった。


「ゴミを拾わないやつと、ゴミに気付かないやつ
どっちが人としてダメだと思うか」

ある時、そう問われた。
答えられないと、怒られる。

疑問形になると、心臓が止まりそうになる。

「ゴミに気付かないやつは一生気付かない。
まずは気付く。
そしたら次はゴミを捨てるか捨てないかだ」

「それが全てだ」

「分かったか、みのり」

答えないと、怒られる。
私は正座の上に握った手に
ぎゅっと力を込めた。

「はい」

「何がわかったんだ、言ってみろ」

「……」

「分からないのに、わかったと嘘をつくやつがいちばん最低だ!!お前、何も分かってないな!」
父は、立ち上がり激昂する。

「ごめんなさい!ごめんなさい!」

ある時は、「分からない」と答えた。
すると、また同じ話が始まる。
そして、最終的に「なぜ分からないんだ!」と、
怒鳴られる。

黙ると「返事もできないのか」と怒鳴られる。
逃げ道などなかった。

それは、父の気が済むまで何時間も
繰り返された。

──────────
🫧この形の私

読んでくださって、ありがとうございます
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