普通に生きるだけで、人を傷つけると思った
◎被害者の顔を被った加害者【考察】③
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これは、大人になった私が
あの頃の出来事を振り返り、読み解く話です。
▷ この話の元になった本編を読む
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私は、そのとき初めて気づいた。
自分がしていたことが、
父と同じだったということに。
言葉にしないまま圧をかける。
機嫌で相手を縛る。
「わかれ」と無言で押しつける。
私が一番嫌っていたもの。
それを、私は無意識のまま、やっていた。
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その事実は、想像していたよりも、
ずっと重かった。
ショックだった。
でも、それ以上に恐怖が込み上げた。
一番怖かったのは、
それに1ミリも気づいていなかったことだった。
私は、「嫌なことをされた側」だと思っていた。
でも実際は、自分が人を傷つけていた。
しかも、それに気づかないまま。
そのとき思った。
このまま生きていたら、
私は彼女のような優しい人を、また傷つける。
父と同じだ。
どうしよう。
そう思った瞬間、自分という存在そのものが、
急に信用できなくなった。

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