友達だと思っていたのは、私だけだった 🔥2
「私たち、友達だよね」
そう言ったとき、
相手の答えを疑ったことはなかった。
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小学校6年生の私は、
「普通の人になれた」と思いながら、毎日を過ごしていた。
過去のいじめの記憶は、完全に消えたわけではない。
それでも、心の奥のほうへ押しやっていた。
生徒会の仕事もして、
学校生活も、それなりにうまくいっている。
話す友達もいる。
家で怒鳴られることも、前より減った。
私は、生まれ変わったのだと。
そう信じていた。
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ある日、習い事で知り合った、隣のクラスの女の子と遊んでいた。
何の流れだったのかは、覚えていない。
本当に、なんでもない会話の途中だった。
私は、いつもの調子で、笑いながら言った。
「私たち、友達だもんね」
その言葉のあとに来る答えを、
私は一度も疑わなかった。
彼女は、少しだけ首を傾げた。
困ったような、不思議そうな顔をして、こう言った。
「私、あなたのこと、友達だと思ってないけど」
その瞬間、
耳の奥に膜が張ったような感覚がした。
音が遠くなり、
言葉の意味が、すぐには頭に入ってこなかった。
私は、「そうなんだ」とだけ答えた。
声は、思ったより普通だった。
でも、胸の奥が、静かに沈んでいった。
私は友達だと思っていた。
相手は、そうではなかった。
その事実だけで、十分だった。
それまで「生まれ変わった」と信じていた私の中に、
小さな影が落ちた。
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はっきりした喧嘩をしたわけではない。
その子とは、その後も、何度か一緒に遊んだ。
大人になってからも、顔を合わせることがあった。
小学生の言葉だから。
子ども同士の、何気ない一言だから。
そう言う人もいる。
でも、あのときの言葉は、
私の中に、確かに残った。
私はやっぱり、
どこか普通じゃないのかもしれない。
一度は遠ざけたはずのその考えが、
何事もなかったように、元の場所に戻ってきていた。
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🫧この形の私

