「よく噛みましょう」が伝わらなかった理由
歯科医師として、患者さんに「よく噛みましょう」とお話しすることがあります。
噛むことは、お口の健康だけでなく、消化や栄養の吸収、さらには全身の健康にもつながる大切な習慣です。
でも正直なところ、「よく噛みましょう」という言葉だけでは、なかなか行動につながらないこともあります。
先日、体質改善の学びの中で、こんなお話を聞きました。
「噛むことは、おいしさを味わうことでもあるんですよ。」
その言葉に、私はハッとしました。
私自身、「噛むこと=健康のため」という視点で考えていました。
けれど、
・野菜のシャキシャキした食感
・炊きたてご飯の甘み
・お味噌汁のやさしい旨味
・旬の果物のみずみずしさ
そんなものをゆっくり感じる時間でもあるのだと気づいたのです。
健康のために頑張って噛む。
そう考えると少し面倒に感じることもあります。
でも、
「今日のご飯をもっと味わってみよう」
そう思うと少し気持ちが変わりませんか?
食べることは毎日のこと。
だからこそ、養生は特別なことではなく、日々の食事の中にもあるのだと思います。
最近の私は、食べる速さよりも、どれだけ味わえたかを大切にしたいと思うようになりました。
皆さんも今日の食事で、ひと口だけでもゆっくり味わってみませんか。
もしかしたら、その時間がお口の健康にも、体質改善にもつながっているのかもしれません。
「あなたは最近、どんな味や食感を楽しみましたか?」
