職場だけでは足りない。看護師が育てたい『自分との心理的安全性』
「何かあったら相談してね。」
そう言われているのに、
「大丈夫です。」
「私がやります。」
そう答えてしまったことはありませんか?
本当は困っている。
本当は不安。
でも、なぜか「助けてください」が言えない。
看護師さんには、
そんな経験がある方も少なくないと思います。
実は、私自身もそうでした。
特に管理職だった頃は、
「私がしっかりしなければ。」
「弱音を吐いてはいけない。」
そう思い込み、
困っていても一人で抱え込んでいました。
本当は苦しかったのに、
「まだ頑張れる。」
「私がやれば何とかなる。」
そう自分に言い聞かせ続けていたのです。
でも今振り返ると、
「助けを求めても大丈夫」と、
自分自身が思えていなかったのかもしれません。
管理職を経験し、多くの看護師さんと関わる中で、私は少し違う見方をするようになりました。
安心して本音を話せる環境と、
自分の気持ちを安心して認められる心。
この両方があってこそ、人は相談し、助けを求め、挑戦し、成長していけるのではないか。
そう感じています。
今日は、職場と、自分自身との心理的安全性についてお話ししたいと思います。
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私も勘違いしていました
管理職になったばかりの頃の私は、
「問題が起きない部署が、いい部署。」
そう思っていました。
大きなトラブルもなく、
不満の声もあまり聞こえてこない。
だから、
「この部署はうまくいっている。」
そう信じていたのです。
でも、その考えが変わった出来事がありました。
退職するスタッフとの面談で、
「本当は相談したいことがたくさんありました。」
「でも、自分の気持ちを言ってもいいと思えませんでした。」
そんな言葉を聞いたのです。
私は、その時初めて気づきました。
不満がなかったのではない。
言えなかっただけだったのかもしれない。
私には見えていなかっただけで、
スタッフ一人ひとりが、
それぞれの思いを抱えながら働いていたのです。
その経験から、本当に大切なのは、
問題をなくすことではなく、
安心して気持ちや意見を伝えられる環境をつくること。
それが、
職場の心理的安全性の土台なのだと学びました。
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本音を話せる環境とは
心理的安全性というと、
「みんなが仲良くできりること。」
「誰も傷つかないこと。」
そんなイメージを持つ方もいるかもしれません。
でも、本来の心理的安全性はそうではありません。
意見が違っても、
「私はこう思います。」
「私は少し違う考えです。」
そう伝えられ、
その意見によって人として否定されないことです。
つまり、
本音や意見を安心して伝えられる土台があること。
だからこそ、お互いの考えを出し合い、より良い看護やチームづくりにつながっていくのだと思います。
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職場だけでは足りない理由
職場に相談しやすい雰囲気があったとしても、
「迷惑をかけてはいけない。」
「弱音を吐いてはいけない。」
「こんなことを言ったら迷惑かもしれない。」
そんな思い込みがあると、
本音はなかなか出せません。
だからこそ、職場の環境を整えるだけでは十分ではありません。
自分の心にも「安心して本音を話せる状態」を育てていくことが大切なのだと、私は感じています。
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まずは自分の心を安心させる
自分との心理的安全性とは、
自分の気持ちを否定せず、安心して受け止められること。
例えば、
「今日は疲れた。」
「怖かった。」
「本当は助けてほしい。」
そんな気持ちが湧いてきた時、
「そんなこと思っちゃダメ。」
「もっと頑張らなきゃ。」
と自分を責めるのではなく、
「そう感じているんだね。」
と、自分の気持ちを認めてあげることです。
看護師は、人を支えることが仕事です。
だからこそ、自分のことは後回しになりがちです。
でも、自分の気持ちまで後回しにし続けていると、
少しずつ本音が分からなくなり、
助けを求めることも難しくなってしまいます。
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安心は人との関係にも広がっていく
自分との心理的安全性が育ってくると、
「分かりません。」
「教えてください。」
「少し手伝ってもらえますか。」
そんな言葉を自然に伝えられるようになります。
そして、その一言が、
周りとの信頼関係を育てていきます。
一人が安心して本音を話せるようになると、
「私も話していいんだ。」
そう思える人が増えていきます。
つまり、
個人の心理的安全性は、
職場全体の心理的安全性にもつながっていくのです。
組織は、安心して話せる環境や仕組みをつくる。
そして個人は、自分の気持ちを安心して受け止められるようになる。
その両方があって初めて、
健全な人間関係が育ち、
安心して挑戦し、
失敗から学び、
成長できる環境になるのではないでしょうか。
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今日のしなやかワーク🌿
今日は、自分の気持ちを少しだけ見つめてみませんか。
「私は今日、本当はどんな気持ちだった?」
疲れた。
嬉しかった。
悔しかった。
不安だった。
どんな気持ちでも構いません。
そして、その気持ちを100%になるように割合で表してみましょう。
例えば、
* 😊 安心 40%
* 😊 嬉しい 20%
* 😟 不安 30%
* 😌 疲れた 10%
というように書き出してみます。
「今日は不安ばかりだった」と思っていても、
書き出してみると、
「少し嬉しかった時間もあった。」
「安心できた瞬間もあった。」
そんなことに気づくかもしれません。
反対に、
「大丈夫」と思っていたのに、
疲れや不安が思っていた以上に大きかったことに気づく日もあります。
大切なのは、
ポジティブな気持ちを増やすことではありません。
今の自分の気持ちに気づき、
「そう感じているんだね」と受け止めてあげること。
その積み重ねが、
自分との心理的安全性を育てていきます。
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最後に
私は、
組織の心理的安全性と、個人の心理的安全性は、
どちらか一方だけでは十分ではないと思っています。
職場が安心して話せる環境や仕組みをつくること。
そして、
一人ひとりが、自分自身に安心して本音を話せるようになること。
その両方がそろって初めて、
人は本音を話し、
助けを求め、
安心して挑戦できるようになります。
看護師は、一人で頑張る仕事ではありません。
だからこそ、
職場だけでは足りない。
自分との心理的安全性も育てていく。
その積み重ねが、
自分らしく働き続けられる土台となり、
健全な人間関係を育み、
安心して成長できる職場につながっていくのだと、私は信じています。
