方針は「5年保存」も開示には「不存在」 東村山市教委のいじめ記録巡り矛盾

基本方針の「5年保存」を覆す、教育委員会の「不存在」決定
ローカルメディア「ミエルカイ首都圏」が東村山市教育委員会に対し、市立 小中学校が保有する「学校いじめ対策委員会」の保存年限について公文書公開請求を行った。これに対し市教委は「保存年限を定めた規定等は作成しておらず、文書不存在により非公開」とする決定を出した。
https://www.city.higashimurayama.tokyo.jp/shisei/keikaku/bunya/shisei/files/housinnR8.3.pdf
一方、東村山市と同市教委が2026年3月に作成した「東村山市いじめ防止等のための基本的な方針」(上記URLから参照可能)には、同委員会の会議録や対応記録について「保存年限を5年とする」と明記されていることがミエルカイ首都圏の取材で分かった。
この矛盾について、開示を所管した市教委教育総務課は「なぜこのような公開決定になったのか確認したい」と述べ、詳細な説明を避けた。また、いじめを所管する同市教委指導課への、文書の有無について確認したか尋ねたところ「何とも答えられない」と回答した。
文科省が求める客観的検証と、現場との温度感に差
「いじめ防止対策推進法」は、すべての学校に「いじめ対策委員会」の設置を義務付けている。複数の教員や心理・福祉の専門家らが加わり、組織的かつ実効的にいじめ問題へ対応するための根幹となる仕組みだ。いじめの「重大事態」が発生した場合、学校や教育委員会は速やかに調査組織を設け、事実関係を明確にする法的義務を負う。文部科学省のガイドラインでも、客観的資料の収集や学校側の組織的対応の検証を求めている。
「本当に記録はあるのか」 不存在決定に保護者から広がる不信感
保護者の一人は「東村山市教委の不存在決定に驚いた」とした上で、「方針に5年とあっても、そもそも学校に記録が備えられているのかすら疑わしい。市内の全公立小中学校の記録を再調査すべきだ」と話す。
隣接する小平市でも12校が未作成が発覚
東村山市に隣接する小平市でも、同様の問題が発覚している。小平市内19の市立小学校のうち、2018年度から2021年度にかけて過半数を超える12校で、対策委員会の記録文書そのものが作成されていなかった。文書の有無が確認できない学校や、「すでに廃棄した」とする学校も複数存在していることが判明している。
