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AIシナリオ比較企画③|OpenAI Codex版『告白』


登場人物

佐久間蓮  高校3年生の男子。
水野紗季高校3年生の女子。

○高校・三年二組(放課後)
 黒板に「卒業式予行、おつかれ」。
 机の上に、配り残しのプリント。
佐久間「水野」
水野「なに。明日で最後だからって、急に名字呼び?」
佐久間「急じゃない。三年間、ずっと呼んでた」
水野「それはそう」
 水野、プリントをそろえる。
佐久間「帰る前に、少しだけ」
水野「うん」
佐久間「俺、水野のことが好きだ」
 水野の手が止まる。
佐久間「入学式の日、体育館で迷子みたいな顔してた俺に、こっちだよって言っただろ」
水野「覚えてない」
佐久間「だと思った。でも俺は覚えてる」
水野「そういうの、ずるいね」
佐久間「ずるい?」
水野「忘れてる方が悪者みたいになる」
佐久間「悪者じゃない」
水野「じゃあ、もっと悪い話していい?」
 間。
佐久間「いい」
水野「私、明日、卒業しない」
佐久間「……え?」
水野「卒業式には出る。でも名前は呼ばれない。単位、足りないんだ」
佐久間「なんで」
水野「休みすぎた。家のこととか、いろいろ。先生には言った。クラスには言ってない」
佐久間「なんで俺にも」
水野「言ったら、今日みたいな顔されるから」
 佐久間、口を閉じる。
水野「みんな明日、校門で写真撮るでしょ。私はたぶん、少し離れて見る。そういう役」
佐久間「役って」
水野「言わないと立ってられないことってあるじゃん」
佐久間「……ある」
水野「佐久間の告白、うれしい。でも返事をすると、明日を恋愛の話にしちゃう気がする」
佐久間「じゃあ、返事はいらない」
水野「それもずるい」
佐久間「ずるくていい。今日だけ」
 水野、小さく笑う。
水野「卒業したら、もう来ないでしょ」
佐久間「来るよ」
水野「同情?」
佐久間「違う。忘れ物」
水野「何を」
佐久間「返事」
 水野、プリントの角をそろえる。
水野「来年の春まで、預かっとく」
佐久間「長いな」
水野「三年待った人が言う?」
 SE・チャイム。
水野「佐久間」
佐久間「うん」
水野「明日、名前呼ばれなくても、拍手して」
佐久間「どこに?」
水野「ここ」
 水野、自分の胸を指す。
佐久間「聞こえる?」
水野「たぶんね」
 佐久間、うなずく。
 黒板の文字が残っている。

 了

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