行列の基本用語まとめ【データサイエンス発展】
正方行列(square matrix)
正方行列とは、行数と列数が等しい行列のことを指す。
行数と列数がともに n の場合、
この行列は n × n 行列 と呼ばれる。
例として、次の行列は正方行列である。
$$
\begin{pmatrix} 1 & 2 \\ 3 & 4 \end{pmatrix}
$$
一方で、行数と列数が異なる行列は正方行列ではない。
正方行列であることは、
後に学ぶ対角行列・単位行列・逆行列などを定義する前提条件になる。
対角行列(diagonal matrix)
対角行列とは、主対角成分(左上から右下に並ぶ成分)以外がすべて 0 の正方行列である。
主対角成分とは、
行番号と列番号が一致する位置(i=j)の成分を指す。
例:
$$
\begin{pmatrix} 2 & 0 & 0 \\ 0 & 5 & 0 \\ 0 & 0 & -1 \end{pmatrix}
$$
この行列では、
主対角成分:2, 5, −1
それ以外の成分:すべて 0
となっている。
対角行列は 必ず正方行列であり、
正方行列でないものは対角行列にはならない。
単位行列(identity matrix)
単位行列とは、主対角成分がすべて 1、それ以外がすべて 0 の対角行列である。
例(3×3 の単位行列):
$$
\begin{pmatrix} 1 & 0 & 0 \\ 0 & 1 & 0 \\ 0 & 0 & 1 \end{pmatrix}
$$
単位行列は、
対角行列の一種
成分は 0 と 1 のみ
という特徴を持つ。
サイズに応じて
I_2, I_3, I_n などと書かれることが多い。
転置行列(transpose matrix)
転置行列とは、行と列を入れ替えた行列のことを指す。
ある行列 A に対して、
転置行列は A^T と表される。
要素の対応としては、
$$
A_{ij} \rightarrow A_{ji}
$$
となる。
例:
$$
A = \begin{pmatrix} 1 & 2 & 3 \end{pmatrix} \quad\Rightarrow\quad A^\top = \begin{pmatrix} 1 \\ 2 \\ 3 \end{pmatrix}
$$
このように、
1 × 3 行列 → 3 × 1 行列
行ベクトル → 列ベクトル
へと形が変わる。
転置行列は、行列のサイズを入れ替える操作であり、
数値自体は変えず、配置のみを変える。
まとめ
正方行列:行数=列数の行列
対角行列:主対角成分以外が 0 の正方行列
単位行列:主対角成分がすべて 1 の対角行列
転置行列:行と列を入れ替えた行列
