変動係数(Coefficient of Variation:CV)
データのばらつきを表す指標のひとつに「変動係数(CV)」があります。
これは、データの平均値に対して、どの程度ばらついているかを相対的に示す指標です。
概要
標準偏差は「データの散らばり具合」を示しますが、平均値が異なるデータ同士では単純に比較できません。
例えば、平均が100のデータで標準偏差が10の場合と、平均が20で標準偏差が10の場合では、同じ標準偏差でも後者の方が相対的にばらつきが大きいといえます。
そこで、標準偏差を平均値で割って「相対的なばらつき」を求めるのが変動係数です。
公式
$${CV = \frac{\sigma}{\mu}}$$
ここで、
$${\sigma}$$:標準偏差(データの散らばり具合)
$${\mu}$$:平均値(データの中心)
この式によって、データの単位に依存しない「ばらつきの割合」を求めることができます。
意味
CVが小さい:データが平均の近くにまとまっており、安定している
CVが大きい:データが平均から大きく離れており、変動が大きい
つまり、変動係数が小さいほどデータは安定的であり、大きいほどばらつきが大きいことを意味します。
応用例
異なる単位のデータ比較
例)売上金額と在庫数量、どちらが安定しているか
異なる時期・グループ間の比較
例)A店舗とB店舗の月次売上の安定性を比較
このように、変動係数は「平均値が異なるデータ間でのばらつきの比較」に適した指標です。
注意点
平均値が0に近いときは、CVが極端に大きくなり、信頼性が低下します。
データに負の値が含まれる場合は、CVの意味が不明確になります。
まとめ
変動係数とは、標準偏差を平均で割った“ばらつきの相対指標”であり、
スケールや単位が異なるデータ間の比較に用いられる。
