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happiness_nami
【SS】古い2人用|#爪毛の挑戦状
「もう、この花が咲く季節になったのだな。井上。」
「キキョウ科ホタルブクロ属のホタルブクロ…初夏を感じますね、博士。」
植物学者の木下と助手の井上は、研究所敷地の片隅に毎年咲くホタルブクロを見て立ち話していた。
「昔はこの花の中に蛍を入れて、光るのを楽しんだものだよ。」
「この辺に蛍はいないから残念ですね、博士。」
蛍が好む清流は近くに無い。護岸工事された川辺はコンクリートで固められているし、川もドブのようだ。蛍を見たのは…最近だといつになるのだろう。
「この花を摘むと、雨が降るって知っているか?井上。」
「いいえ、知りません。本当ですか?」
井上は、一昨日ホタルブクロを一輪摘んで自宅に持ち帰る途中、雨に降られたことを思い出した。
「植物の未知な力が働いているんですね!博士。」
「ハハハ、この花が咲くのは梅雨の時期だからな。ほら、今も雲行きが怪しいぞ。」
そう言うと博士は、古い2人用の雨傘をさした。
[408字]
博士と助手のスピンオフです。
まぁ、今の時期(梅雨の季節)のお話し。
