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日本人は“壁を使う”のが苦手かもしれない

家具にはこだわるのに、壁はそのまま。

そんな部屋を見かけることがよくあります。

ソファはお気に入り。
照明も厳選した。
ラグやカーテンも考え抜いた。

でも、壁だけが真っ白なまま。

実はこれ、日本の住まいに多い特徴かもしれません。

部屋づくりに悩んでいる人ほど、意外と見落としているポイントがあります。

壁は「背景」だと思われている

日本では昔から、壁は何もない状態が当たり前でした。

賃貸住宅も多く、
「穴を開けたくない」
「飾る習慣がない」
「何を飾ればいいかわからない」

そんな理由から、壁は空けておくものという感覚が根付いているように思います。

しかし海外のインテリアを見ると印象が違います。

家具を置くだけでなく、
壁も空間の一部として積極的に使っています。

アートや写真。
ミラーやシェルフ。

床だけでなく、壁面まで含めて空間をデザインしているのです。

ここに大きな違いがあるのかもしれません。

部屋が物足りなく見える原因

「なんとなくおしゃれにならない」

そう感じる部屋の多くは、家具の問題ではありません。

壁の情報量が不足していることがあります。

人は無意識に視線を上下へ動かしています。

床付近に家具が集中し、
上部に何もないと、

重心が低く、
どこか未完成な印象になります。

逆にアートを一枚飾るだけで、
視線が上へ抜けます。

すると空間全体のバランスが整って見えるのです。

家具を増やさなくても部屋の印象が変わる理由は、ここにあります。

壁は家の個性が現れる場所

モダンインテリアが好きな人ほど思うのですが、

本当に素敵な部屋は、
高価な家具が並んでいる部屋ではありません。

その人らしさが感じられる部屋です。

そして、その個性が最も表れやすい場所が壁だと思います。

好きな写真。

思い出のポスター。

旅先で出会ったアート。

壁に何を飾るかで、
その人の価値観や感性が自然と伝わります。

だからこそ海外の住宅やホテルには、
必ずと言っていいほどアートがあります。

壁は単なる建材ではなく、
暮らしを表現するキャンバスなのです。

最初の一枚で十分

いきなりギャラリーのように飾る必要はありません。

むしろ最初は一枚で十分です。

ソファの上。

ダイニングの横。

玄関の壁。

今まで何もなかった場所にアートを飾るだけで、
部屋の見え方は驚くほど変わります。

壁を使い始めると、
家具だけでは作れなかった奥行きや心地よさが生まれてきます。

そして気づくはずです。

部屋づくりは家具選びではなく、
壁を含めて完成するものだったのだと。

日本人はもっと壁を使っていい。

真っ白な壁を眺める時間を、
お気に入りのアートを見る時間に変えてみませんか。

次に部屋を見渡したときは、家具ではなく壁に目を向けてみてください。


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#519 日本人は“壁を使う”のが苦手かもしれない

Written and images by Yuya Nagatani

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#アートのある暮らし
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