【🦁2026/4/25】156キロの希望。19歳・篠原響が示した、西武ライオンズの未来

楽天モバイル最強パークで、ライオンズファンが思わず立ち上がった瞬間があった。
5-5の同点、試合の流れがどちらに転ぶか分からない7回。マウンドに上がったのは、高卒2年目、19歳の篠原響だった。
まだ10代。
それでも、この日の存在感は誰よりも大きかった。
先頭・小郷を153キロの直球で一邪飛。
続く小深田を154キロで中飛。
そして村林には初球156キロ。最後も154キロで二ゴロ。
13球のうち、変化球はわずか1球。
ほぼ真っすぐだけで、楽天打線を3者凡退に封じた。
これはただの力押しではない。
「打てるものなら打ってみろ」という、若き投手の覚悟だった。
西口監督も認めた“価値ある1勝”
直後の8回、ライオンズ打線が爆発する。
2死二塁から渡部が勝ち越しタイムリー三塁打。
さらにカナリオが続き、林安可が2号2ラン。
この回一挙4得点で勝負を決めた。
そして勝利投手は篠原響。
プロ初勝利だ。
本人は試合後、
「本当は先発で初勝利したかった。でも素直にうれしい」
と笑ったという。
この言葉がいい。
満足していない。リリーフで勝っても、目線は先発にある。
西口文也監督も、
「良かったよね。本当に。本人も本当は先発で勝ちたかったと思うが、こういう形でも勝てたのは自信につながるのでは」
と評価した。
勝ち方はどうあれ、プロ初勝利は一生モノ。
その1勝を、こういう緊迫した場面でつかんだことに意味がある。
山本由伸と重なるロマン
篠原は2024年ドラフト5位。
昨季は2試合で0勝1敗、防御率10.29。プロの壁にぶつかった。
だが今季はリリーフ転向で覚醒。
6試合で1勝1敗3ホールド、防御率1.69、奪三振率11.81。
この「高卒2年目」「ドラフト下位」「救援でブレイク」という流れに、どうしても重なる名前がある。
山本由伸だ。
しかも身長も同じ178センチ。
将来的に先発エースへ――そんな夢を見たくなる素材だ。
本人も比較について聞かれ、
「すごい投手ですし、もちろん目指すべきところではあると思います」
と語った。
この受け答えも頼もしい。
変に否定しない。しっかり高みを見ている。
打線も頼もしくなってきた
この日は今季最多14安打で9得点。
シーソーゲームを制し、楽天戦今季初勝利。さらに日本ハムを抜いて4位浮上となった。
特に林安可の3安打4打点は大きい。
来日最多の数字を叩き出し、
「これからの試合もこのようにチームの勝利に貢献できれば」
とコメント。
こういう助っ人が乗ってくると、チームは変わる。
カナリオも含め、外国人打者が機能し始めると打線の厚みは一気に増す。
武内が崩れても勝てた意味
先発・武内夏暉は4回5失点。
今季ワーストの内容だった。
それでも勝てた。
昨年までのライオンズなら、先発が崩れた時点で苦しかった。
でも今年は違う。
打線が取り返し、若いリリーフが流れを止める。
こういう勝ち方ができるチームは、確実に強くなる。
篠原響は“勝ちパターン”ではなく“未来そのもの”
156キロを投げる19歳。
しかも真っすぐで押し切れる。
こんな投手がブルペンにいるだけで、試合終盤の景色は変わる。
そして将来的に先発へ回れば、ライオンズの柱になれる可能性すらある。
この日の1勝は、ただの1勝ではない。
ライオンズファンにとっては、
「未来が始まった1勝」だ。



