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40代婚活体験記【#10】親が撮った「代理婚活の写真」が生々しすぎる件|12年婚活して238人とお見合いした40過ぎの女がスピード婚した話

結婚相談所の“加工された”婚活写真

親の代理見合いで交換した男性のプロフィールは5人。

私が選んだ男性だけでなく、相手または相手の親から希望された男性のプロフィールも入っている。

両親が固唾をのんで見守る中、私は5人分の封筒を一通ずつ開封していく。

――ああ、この瞬間が、一番緊張する……

写真が見られない状況で選んだこともあり、どんな男性とマッチングしたのか、まったく見当がつかない。

とにかく今、一番気になるのは、相手の見た目だ。

結婚相談所で活動していたとき、プロフィール写真のほとんどが婚活専門の撮影スタジオで撮られたものだった。

撮影前にはプロのヘアメイクが入り、男性も軽めのメイクとヘアセットを施す。撮影後はデジタル加工により、まるで芸能人の宣材写真さながらの仕上りだ。

だからこそ、現実とのギャップが激しい。

待ち合わせ場所で、お見合い相手を見つけられない――

そんな珍事がしばしば発生するのも、婚活では”あるある”だった。

かくいう私も、ホテルのロビーで待ち合わせた相手が、約束の時間から10分過ぎても見当たらず、結婚相談所に電話をかけたことがある。

「まだTさんがお見えでないようなのですが……」

そう言った瞬間、少し離れた場所に立っていた、かなりかっぷくの良い男性がこちらに向かって話しかけてきた。

「あっ、僕、Tです……」

その瞬間、思わずひっくり返りそうになった。

事前に見ていたプロフィール写真と、現実の人物との乖離があまりに激しすぎたのだ。

もはや別人と言っていいレベル。
あまりの違いに唖然としたことを、今でも忘れられない。

「婚活の最後の砦」といったイメージのある結婚相談所だが、実は結婚相談所でのお見合い成立率は10%未満だ言われている。

マッチングアプリや婚活パーティーなら気軽に出会い、デートまで進むケースが多いのに対し、結婚相談所はそもそも出会うまでのハードルが高い。

それゆえ、プロフィール写真の完成度を高めることで、少しでもお見合い成立率を上げたい、と考える気持ちは分からないでもない。しかし、あまりにも実物とかけ離れた写真では、相手の期待値を必要以上に上げてしまう。

そして、実際に会ったとき、その落差が激しければ、相手は落胆を通り越して、怒りすら覚える場合もある。

「平気で嘘がつける不誠実な人」

そう烙印を押された時点で、お断りされるのはほぼ確定だ。

特に男性は「会ってしまえばこっちのもの。あとは人柄で勝負だ」と安易に考えがちだが、現実はそう甘くない。

むしろ、お見合いが不成立になるよりも、実際に会った瞬間、相手の顔がこわばり、会話も弾まない。そんな「地獄のお見合い」に陥るほうが、よほど辛いし、非効率ではないだろうか。

親の代理見合いは、家庭環境まで丸見え

それに引き換え、親の代理見合いのプロフィール写真は、妙にリアルだった。

結婚相談所で目にする「完璧なヘアメイクとレタッチ済みのプロフィール写真」とは違い、まるでアルバムから切り取ったかのような、ごく自然なスナップ写真がほとんどだった。

地方出身のある男性は、実家の庭で立派な松の木をバックに、石造りの椅子に腰掛けている。着ているのは、襟元の少しヨレたポロシャツ。背景には、整然と並ぶ盆栽。

きっと、親が「ちょっとそこで撮るから、座って!」と急かし、慌てて撮影したのだろう。

また別の男性は、年季の入った日本家屋で、黄ばんだ障子の前に立っている。直立不動でカメラを見つめる表情は、まるで証明写真のように硬い。

「息子の婚活用に、きちんとした写真を撮らねば」と親が気を遣った結果、逆にぎこちない雰囲気になってしまったのかもしれない。

レストランで会食した際の家族写真を添えている人もいた。

男性本人と両親、そして兄弟と祖母――
写真越しにも伝わる家庭的な温かさと、家族の身なりの良さに、私は思わず「こんな家にお嫁に行けたらいいな」と想像してしまった。

親の代理見合いでは、何気なく撮られた一枚の写真から、その人の家庭環境や経済状況、親子関係までが透けて見えてしまう。本来なら交際が始まるまで、あるいは自宅にあいさつに行くまでわからない情報が――。

親の代理見合いの写真がこんなにも生々しいのはなぜか。

おそらく、男性本人が婚活用の写真を用意せず、親が急遽、撮影したものを提出するケースが多いからだろう。結果として、見た目を盛ることもなく、生活感が丸出しになった、ありのままの姿が写し出されることになる。

「普段の素の様子がわかっていい」

そう思う反面、本人の婚活に対する主体性のなさや、結婚に対する本気度の低さも感じてしまう。

だからだろうか。

プロフィールの入った封筒を開封していくほど、私はなんとも言えない複雑な気持ちになっていった。

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▼次回の記事はこちら
【#11】加点だらけの男性。でも、目の焦点が合ってない気がして…

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