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超アナログ。手書きノート。本当の効率化と「人生の優先順位」

「残業するためにはどうするかを、みんなで残業して話し合おう」
と言われた時の衝撃は、今でも忘れられません。(実話です)


■ 「見栄」と「評価」を手放した過去

私がエンジニアとして会社員をしていた頃の話です。

世の中はIT化が進み、スマートな働き方が声高に叫ばれていましたが、
実際の現場(少なくとも私のいた環境)は、
驚くほど非合理的な価値観に支配されていました。

「いかに短い時間で効率よく成果を出すか」よりも、

「いかに長くオフィスに残り、拘束されているか」が評価される。

「成果<労働時間」「成果への努力<どれだけ拘束時間を延ばせるか」

嘘のような話ですが、ビジネス書の中で「ダメな組織の典型」として
語られるようなブラックジョークが、
現実の評価基準としてまかり通っていたのです。

どんなに効率化のシステムを組んで成果を出しても、

「定時で帰るやつは頑張りが足りない」という謎の空気感。

私はいつしか、誰かが決めた「見栄」や「意味のない評価基準」に
合わせるためだけに、

自分の大切な時間を切り売りすることに強烈な息苦しさを感じるようになりました。

100%デジタル化されたオフィスの中で、皮肉にも「人間の手ざわり」や「人生の優先順位」はどんどん失われていったのです。

だからこそ、私たちは起業しました。
他人の評価基準から降りて、自分たちの足で立つために。

■ デジタル経営と「一冊の物理ノート」の矛盾

現在、私たち「みがる」のバックオフィスは、元エンジニアである私が徹底的にシステム化・自動化の仕組みを構築しています。

経理も、請求書発行も、情報の共有も、極力無駄を省いた「スマートな経営」を目指してきました。

しかし、そんな私が管理するみがるの営業車に乗ると、ダッシュボードの上にぽつんと、少し不釣り合いなものが置かれています。

それは、一冊のアナログな「手書きの大学ノート」と、「ボールペン」です。

毎回の訪問サービスが終わるたび、スタッフはこのノートにその日の走行距離を手書きで記録しています。

今の時代、スマホのアプリを使えばGPS連携で自動計算することもできますし、クラウド上で入力させることも簡単にできます。

それなのに、なぜ「システム化を愛する元エンジニア」が、あえてこんな超アナログな運用を残しているのでしょうか?

この矛盾の中に、私たちが起業を通して辿り着いた「本当の効率化」の答えがあります。

■ 本当の「身軽(みがる)」さとは何か

車内のノートの理由。

当初、私は当然のように「走行距離の記録もスマホアプリで入力するシステム」を導入しようとしました。

しかし、実際に現場で訪問看護を行う妻やスタッフの動きを見ていて、ハッと気づいたのです。

訪問を終え、車に戻ってきたスタッフは疲れています。

そこからスマホを取り出し、ロックを解除し、指定のアプリを起動して、
小さなキーボードで数値を入力し、送信ボタンを押す。

私にとっては「スマートな機能」でも、
現場の彼女たちにとっては、
それはただの「重い作業」でしかありませんでした。

それよりも、ダッシュボードに転がっているノートを引き寄せ、
ペンでササッと数字を書き殴り、そのまま助手席にポイッと放り投げる。

現場にとっては、この「ポイッ」と放れることこそが、何よりも『身軽』だったのです。

「システムのための人間」になってはいけません。

どんなに最先端のITツールであっても、それを使う現場の人間が疲弊し、
息苦しさを感じるのであれば、それはスモールビジネスにおいて

「最大の非効率」です。

デジタル(8割)とアナログ(2割)の境界線は、
「どちらが自分たちを笑顔にするか」で決めるべきなのです。

■ スモールビジネスは「人生の優先順位」を守る城

私たちが「みがる」を立ち上げたのは、売上を無限に拡大するためでも、最先端のIT企業として誰かに評価されるためでもありません。

「家族との時間」
「自分たちらしいペース」
「現場のスタッフが笑顔でいられる環境」という、

あなたの最優先事項を守るためです。

効率化は、あくまでそのための「手段」に過ぎません。

ダッシュボードに置かれた、少しいびつでアナログな手書きのノート。

それは、世間の「当たり前のスマートさ」から降りて、自分たちの幸せの基準で働くという、私たちの大切な象徴(シンボル)なのです。

あなたのビジネスに、
無理をして使っている「スマートすぎる重荷」はありませんか?

時にはそれをポイッと放り投げてみるだけで、驚くほど身軽に、
次の一歩が踏み出せるかもしれません。

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江原 靖人 | 生活支援・保険外看護 合同会社「みがる」 読んでいただきありがとうございます。もしこの記事が、あなたの心を少しでも「身軽」にできたなら嬉しいです。いただいたサポートは、より多くの方の重い荷物を下ろすための発信活動や、「みがる」の事業運営に大切に活用させていただきます!