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俺は結婚する/[曼殊沙華は恋をする]毎週ショートショートnote

「曼殊沙華は恋をするのだろうか?」
咲き誇る曼殊沙華の中、たたずむ彼女を見ながら俺はつぶやいた。
 俺の名を呼ぶ声が聞こえた。
 嫌に機嫌のいい顔をして、幼馴染の杉作が魚籠を抱えながら走ってくる。
「祝いに駅で鯛をつる」
そういって出かけて行ったが、あの笑顔はたぶん首尾よく鯛をてにいれたのだろう。
「駅で鯛がつれたりするもんか。あれは海のもんだ」
祝いに集まったもんはそういったが、廃線となった海のそばの駅から竿を垂れると鯛が釣れることがあるのだ。
 幼いころの俺たちの遊び場だった。
彼女もその思い人も一緒に釣りをした。
婚礼衣装に身をつつみ縁側から群生する曼殊沙華をみる。
恋した男の帰りをひたすら待つ彼女に俺は、ついに思いを告げられなかった。
そうして今日、親の決めた相手と結婚する。
 かわいらしい気立てのいい子だ。
嫁にもらったからは大事にするつもりでいる。
だが、曼殊沙華の花を見るたびに、俺は花にうもれる彼女を思い出さずにはいれないだろう。


こちらの企画に参加させていただきました。
たらはかにさん
ありがとうございます。


見出しイラストはぽてさんに描いていただきました

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筆が曼殊沙華を書こうとします。
ありがとうございます。

#毎週ショートショートnote
#曼殊沙華は恋をする
#小説


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