見栄/ [下僕並べ ]毎週ショートショートnote
「私の下僕となりなさい」
両親も家もなく行き倒れた俺にお嬢様はそう言って屋敷に連れ帰ってくれた。
「下僕並べをはじめましてよ」
ずらりときちんとした服を着た男達が並べられる。
お嬢様の道楽。お金持ちの貴族が道で飢えた子どもをひろい、下僕とする。一番素晴らしい下僕を競い合う。
「あら、このお洋服は今日のために仕立てましたの?普段は何を着せてらっしゃるのかしら」
「あら、ずいぶんとやせているわね。ちゃんとした食事をあたえているの?」
「あら、爪が真っ黒よ。どんなお仕事をさせているの。清潔にしているの?」
お嬢様が下僕一人一人をみながら意見を言う。
「私の下僕が一番ですわね」
お嬢様はそう言って高笑いをした。他の貴族達が残念そうに帰って行く。
深いため息をついてお嬢様は椅子に腰掛ける。
「お疲れ様でした」
お嬢様は孤児となった子を心配し、ちゃんと食べていけるように下僕並べを企画し、貴族をけしかけていた。
一番の下僕であり続けるのが俺の恩返し。
こちらの企画に参加させて
いただきました。
田原にかさん
ありがとうございます。
見出しイラストはぽてさんに描いていただきました
いいね、フォロー頂けると
筆が活性化します。
ありがとうございます。
