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骨折祈願

「コッセツジンジャ?」
骨折神社と書かれた御守りが机の上にあった。
「それ〈ほねおり神社〉って読むのよ」
エプロンで手を拭きながら母が言った。
「骨折り損のくたびれ儲けって言葉あるでしょ」
「たしか努力して頑張ったのに、報われずに疲れだけがのこったとかいうやつだよね」
「そうそう。そういう努力が報われますようにって、骨折祈願に行ってきたの」
母は大事そうに御守りをもった。
「おばあちゃん倒れてから寝たきりになっちゃったでしょ。
活発な人だったのに」
病院にもって行く荷物をまとめる。
「前みたいに一人で旅行に行けるまでにはいかなくても、付き添えばご近所のお散歩位出来るようになれたらと思って。
おばあちゃん、リハビリ頑張ってるんだよ」
お母さんは御守りをじっとみた。
「私が行くと『無理しなさんなよ、あんたが頑張ってることはよう知っとる』
そう言って笑ってくれるの」
優しく荷物の中に御守りをしまう母。
散歩に行けるようになったら、私も一緒に行こう。



こちらの企画に参加させて頂きました。
たらはかにさんありがとうございます。

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見出しイラストは、ぽてさんに描いていただきました

https://x.com/Pote_sosaku?t=YzaGQBfeVoA8n6JjoaoGhw&s=09

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