なまえについて

7月某日、プラネタリウムに行きました。
宇宙は好きです。何がどう、とかよりは漠然と、概念として。
途方もないロマンと孤独。
手を伸ばしても届かないけれど、吸い込まれたらどこまでも落ちていってしまいそうで。
不思議な引力に満ちています。

タイトルと何が関係あるのかと思いますよね。
あるんです。

わたしはずっと柚茉(ゆま)でした。ネットでの活動の名前です。(最初期のTwitterではゆまこだったりもしたのですが、余談。)
苗字を決めたいなー。
と思っていたのです。これからも活動するなら、必要なのかもな、と。
いろいろ調べて、考えて、候補は何個かあったのですが、どれもどこか決め手に欠ける。
そんなわけでずーっと、苗字は宙ぶらりんとなっておりました。

プラネタリウムでみたのは、流れ星のプログラム。
とんでもない彼方から途方もない時間をかけて、奇跡の確率で地球にやってきた星屑が、旅の終わりに放つ光。
長い長い旅の記録はそこで終わりを迎えます。
けれど、それを観た人の心に、願いとなって残り続ける。星屑の放つ最後の光が、終わるはずだった物語が、新たな希望となって再び光り輝くのです。

素晴らしいなと思いました。
なんと美しいことでしょう。ですがそれは、誰かに見てもらえた星屑だけです。
暗く静かな夜の中で、最後に放つ煌めきを誰かに見届けてもらえてはじめて、流れ星は永遠になれるのです。

太陽の輝く真昼。分厚い雲に覆われた夜空。そんな時にやってきてしまえば、どれほど光を放とうとも、ただ、それだけ。ひとり静かに、燃え尽きるだけ。
そんな、誰にも見てもらえなかった流れ星に、わたしは思いを馳せてしまいました。
懸命に続けた旅の果て、最後の光を誰にも見てもらえないなんて。気付いてもらうことすらできないなんて。なんて悲しいことでしょう。

彼らの旅に、意味はあったのか。最も美しく輝いたであろう瞬間を、誰にも見てもらえない。では彼らはなんのために旅をしてきたのか……。
そう考えてすぐ、浅はかな考えだなと思い直しました。
彼らの旅の意味を、価値を、地上で見上げるわたしが決め付けることなどできないのですから。
そんなものを求めることすらきっと、無粋なのです。
長い長い孤独の旅が、ようやく最終到達点に辿り着いた。
それだけでいいのです。それだけが稀有で、尊く、素晴らしいのです。


空から降る数多の流星。
彼らの話を耳にして不遜にも私は、こうも思いました。

まるでわたしみたいだ。

わたしは創作活動をしています。
趣味と言いつつ、良いものを書けばいつか誰かが認めて、評価してくれるんじゃないかとほくそ笑みながら。こそこそ、ほぞぼそ、文章を書いています。

プライドを持ちながらも自信なんてなく。
隠れるようにして、卑屈に、陰気に。
そんな心根が反映されるのでしょうか。わたしの作品は、ほとんど誰にも見られることなく。静かに、多くの素晴らしい作品の中に埋もれ、沈んでいくばかり。
まあこんなものだと、それが普通だと思っていました。諦めて、納得して。でもどこかで、光り輝くことを諦められないまま。

だから、星屑に自分を重ねてしまったのです。
太陽や雲に阻まれて、誰にも知られずに燃え尽きた流星。
これは、わたしだと。
わたしの作品たちなんだ、と。

果てのない銀河の旅と、ちっぽけな人間の脳みそからの出力。一緒にするのは、思い上がりもいいところですが……。それは一旦横に置いておきます笑
(人間の脳だってしばしば宇宙に喩えられるのですから……!)

プログラムが終わった後、思いました。

流れ星になりたい!
誰かの心に残る、光になりたい!

このままでは終わりたくなかったのです。
世に放った創作たち。これから放つ創作たち。これら全てが、誰の目にも止まらないまま、燃えて消えてしまうのだとしたら。そんなの寂しいし、悲しいです。

わたしの放った創作という矢が、誰かの夜空に届いたら。一条の光となって輝いて、消えない残像を残せたら。
創作を続けている意味も、あると思うのです。


長くなりましたが、こうしてわたしは壱(一)条と出会いました。
(壱にしたのは字画が良いからです。あと、独自性もあるかな、と)

光っても、光らなくても。
気付かれても、気付かれなくても。

たくさんの矢を放ちたい。
そうして生まれた軌跡のどれかひとつでもいい。誰かに届きますように。


そんなわけで、壱条です。
壱条柚茉でやっていきます。
自分の発言に自信も責任も持てないので、こんなつらつらと語った挙句、ぴたりと更新がとまるなんてこともないと言い切れない。
でも、そのくらいの気軽さで。ゆるりと、でも、できるだけ長く。やっていけたら良いなと思います。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

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