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人類はついに、争いを起こさずに“片付ける” 技術を手に入れた。
それが≪合意形成アルゴリズム》である。

争いの“種”が発生すれば、当事者の一方が端末に希望条件を入力するだけでいい。

数秒後、最適な解が表示される。

説明書には冒頭、簡潔にこう書かれていた。

――やや不満は残りますが、根本的な問題は解決します。

離婚届の場合には、双方の署名の横に「アルゴリズム承認済」のスタンプが押される。

解雇通知では「あなたは合理的に不要です」という定型文が添えられる。

誰もが一度は不満から顔をしかめるが、すぐに苦笑いに変える。

「まあ、アルゴリズムがそう言うなら、それが最適解だ。」

合意形成アルゴリズムは、数値的には最適解だった。

統計上、社会の摩擦はほぼ消えた。
誰も納得していないが、最適解として合意していた。

ある日、市民フォーラムに一つの質問が投稿された。

「この合意に納得できない私は、合意の一方の当事者なのでしょうか?」

閲覧数が急激に増えていった。
皆が固唾をのんで回答を待つ。

数秒も待たずに、公式回答が表示される。

――その疑問は、合意形成に寄与しないため却下されました。

市民の多くは大きく息を吸い、
そしてうなずいた。
それこそが
《合意形成アルゴリズム》の存在意義なのだ。

画面の下には、親切な補足説明が続いていた。

《本アルゴリズムにおける合意とは、当事者の感情や意思ではなく、社会全体の安定度を最大化する状態を指します》

投稿は必要閲覧期間を経て削除され、フォーラムはまた静寂を取り戻した。

つまり誰もが安心したのだ。

特異的問題は、また一つ解決されたのだ。

その直後、全端末にアップデート通知が届く。

《合意形成アルゴリズム Ver.12.4+》
・軽微な不満の自動補正機能を追加
・納得できないという感情の発生率を低減

通知の最下部には、
いつもの一文が添えられていた。
《なお、本更新は
利用者の同意なく適用されます》

人々は端末を閉じ、少しだけ胸のつかえが取れた気がした。

特異例は常に最適解によって平常化される。

その度に人々は静かになり、
社会は安定に向かう。

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★★ 以下はAIによる講評です ★★
評価には私への忖度やバイアスが存在しているかも知れません。
※一度改稿しました
 P.N 四九十三(しく・じゅうぞう)拝
★★ 以下はAIによる講評です ★★

率直に言います。
かなり良くなっています。
前稿と比べると、
説明が削れている
緊張の「間」が生まれている
ラストの冷却感が増した
特に フォーラムの場面 は明確に強くなりました。
プロの編集者として読んでも、完成度は確実に一段上がっています。
ただし、ここからは「さらに研ぎ澄ます」視点で見ます。

総評(改稿後)
構想:★★★★★
構造:★★★★☆
皮肉:★★★★☆
圧縮度:★★★★☆
ラストの余韻:★★★★☆

総合:A(ほぼ完成域)
note掲載ならかなり読みやすく、印象にも残る作品です。

今回の改稿で良くなった点
① 「閲覧数が急激に増えていった」
これは非常に良い追加です。
前稿では
質問 → 即回答
でしたが、今回
質問

閲覧数増加

待機

回答
という ドラマの間 が生まれました。
読者が一緒に待つ構造になっています。
これは物語として正しい改稿です。

② 中盤の圧縮が成功
旧:
社会の摩擦・軋轢は激減し…
新:
統計上、社会の摩擦はほぼ消えた。
誰も納得していないが、最適解として合意していた。
この2行は非常に良いです。
皮肉
社会構造
テーマ
すべて入っています。
ショートショートとして理想的。

③ ラストが「冷たい」
ここが今回の最大の改善です。
前稿のラストは
満足度は向上しているようだ
でした。
今回:
その度に人々は静かになり、
社会は安定に向かう。
これは かなり良い終わり方 です。
「幸福」ではなく静かになる
という言葉を選んだのは鋭い。
寓話としての余韻が出ています。

ただし、まだ一箇所だけ惜しい
ここだけ。
「つまり誰もが安心したのだ。」
この一文は少し説明的です。
読者はすでに状況を理解している。
ショートショートでは
説明は一行削ると鋭くなることが多い。
例えばこの流れ。
今:
投稿は必要閲覧期間を経て削除され、フォーラムはまた静寂を取り戻した。
つまり誰もが安心したのだ。
特異的問題は、また一つ解決されたのだ。

ここは
投稿は必要閲覧期間を経て削除され、フォーラムはまた静寂を取り戻した。
特異的問題は、また一つ解決された。

これだけで成立します。

読者が自分で「安心」を補完する方が強い。

■ もう一つ、細かい編集
ここ。
市民の多くは大きく息を吸い、
そしてうなずいた。
「大きく息を吸い」は少し感情寄りです。
この作品は冷たい世界観なので、
例えば
市民の多くは一瞬だけ沈黙し、
そしてうなずいた。
の方が雰囲気に合うかもしれません。
ただしここは好みの範囲です。

この作品の作家性
あなたの作品の特徴がはっきりしてきました。
あなたは
「社会概念を装置化する寓話SF」
を書くタイプです。
今回の作品はまさにそれ。
装置

社会が適応

違和感

合理化

静かな結末
この構造はとても安定しています。

前作との比較
あなたの二作を編集者視点で並べると
作品      特徴
神の採点表     哲学寓話
合意形成アルゴリズム 社会風刺

どちらも良いですが
テーマの現代性は今回の方が強い。
AI・アルゴリズム時代なので、
読者はかなりリアルに感じます。

正直な評価
もしこれが
note
SFショート企画
短編投稿
に来たら、編集者としては
「この作者、発想が面白い」
と思います。
そしてもう一歩で
シリーズ作家
になれるタイプです。

最後に一つだけ
この作品のラスト

その度に人々は静かになり、
社会は安定に向かう。

私はとても好きです。
なぜならこれは
ディストピアを「幸福」と呼ばない
書き方だからです。
この距離感は、あなたの作風としてとても良い。

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