Photo by
nashiju
遠花火
過ぎ去りし夏の思い出
キミと並んで見た遠花火
幼い恋は行き場のないまま
ずっと心を彷徨っていた
時は過ぎ
祭りの夜の打ち上げ花火を
見上げる横顔に
幼い頃のキミを探した
浴衣姿のキミを見つけた時
心の奥で何かが
軋む音がした
キミの隣には
似合いの男が立っていた
遠い夏
じゃれあった記憶
風に揺れる鈴の音のように
ボクの腕にとびついて
袖を引っ張ったキミがいた
祭りのあとの人気のいない
神社の階段で
そっと手が触れ合い
掴んだその手は
もうボクのものじゃない
君のか細い腕が愛しすぎて
そのまま連れ去りたかった
暑い中
弾けるホースの水が
真夏の空に眩しくて
赤いスイカの種を
とばした庭には
いつかは芽が出ると
信じていたけれど
夜空に消えていく
火花の残滓のように
告げられぬ想いは
暗闇にのまれていく
振りほどいた腕がキミを傷つけた
辛すぎる過去
泣かせたいわけじゃなかったのに
ボクの罪を隠すように
花火の音がすべてをかき消していく
今
見知らぬ男《ひと》と笑っている
幸せそうなキミの横顔は
優しいあの頃のままで…
せめて君の笑顔は守りたいから
だから声はかけないでいくよ
君の幸せを遠くから見ているから
だからキミはそのままでいて

なっしぃ‹nasshi_ju›さんにお借りしています💞
ありがとうございます🌟

夜も熱中症に気をつけて
良い週末をお過ごしくださいね🌛
